冷えた夏は静かな浅を見る


1 夏の予感
 
ガラガラと教室の扉をスライドする

誰もいない空間。窓が開けられ、カーテンが靡く
涼しい。

もう夏とはいえ朝の風は体を冷やしてくれる
7時54分。

早めの登校をした私だけの特権
 
すぅ…はぁ……

いつものように大きく深呼吸をして
綺麗な空気を感じる

気持ちよく 朝を始めるためのルーティン
 

けど、今日は少し違う
すぅ…はぁ… といくら深呼吸しても
今日はいつもみたいな綺麗な空気では無い気がする

どこか、濁ってる

正確にはそんなのは分からない。けれど
なんとなく いい事は起きない気がする

そんな確証性の無いことをって普段の私なら思う。
だけど、今は心が揺らぐ

目に見えないものをあまり信じない
だからこそ、おばけも幽霊も信じてない

だけど 今は、今だけは

この濁ったと気づけた感情を
見過ごしちゃダメな気がする
少し怖くなり

「 私、もしかしたら預言者かも? 」

なんて冗談っぽく調子乗ったこと話してみる

強がっても朝の冷たさはまだ残っており
ひゅいっと 冷たい風に吹かれ

馬鹿なこと言ってるんだ
そんなわけが無いと
冷静になり、少し自潮気味に机へと座る。