「日向のその異能と異形。凌恂の伝手を頼って大昔の文献を調べに調べて少々分かった事がある」
「はい」
しばらくの間、怜弥様はご自身の居室に籠られて文机に向かいっぱなしだったのはそういうことなのですね?
大昔の文献なんてどういうことでしょう。
「まず日向の異能だが『招福』というものらしい」
「しょうふく……でございますか?」
「ああ。福を招くと書く。瞳の色は白、黒、金、赤、黄、桃、青と様々に変わり、それぞれに効果がある。白は開運。黒は厄祓い。金は金運。赤は健康長寿。黄は繁栄。桃は魅了。青は生業成就。というものらしいが……他にもあるやも分からぬ」
「はあ」
突拍子もないお話に気の抜けた返事をしてしまった。確かにそのくらいの色の数を高輪にいた頃にも指摘された事がある。
桃、というのは言われたことがなかったかもしれない。
「訳が分からぬのも当然だな。炎や水に氷など五行に通ずる異能はよく知られているが、俺とてこんな異能があるとは露とも知らなかった。そして異形だが……。日向、耳や尾こそ生えてはいないが、お前は猫のあやかしかそれに纏わる血を引いているのだろう。髭が生えるとはおかしなものだが」
「わたしが猫のあやかし? そんな」
「そうは言うが今まさに猫のように手を丸めて可愛い顔と引っ張りたくなる髭を洗っているではないか」
はう。もうご勘弁くださいませ。
気持ちが落ち着かない時などにする癖が出ていたようで。異能と異形についての話に驚くというよりは首を傾げる思いだった。
「ですが……高輪の血筋にそんな者はおりませんし聞いたこともありません」
「遠い祖先に僅かにいてもおかしくはない。俺が思うに高輪の初代に関係があると思っている。俗に言う先祖返りかも知れん」
高輪の初代に? どういうことでしょう?
それよりもどうしてもお聞きしたいことがある。
「わたしには分かりかねますが……その、髭はもう抜いてしまってもよろしいのではないでしょうか?」
「もったいないからダメだ。その可愛い髭はそのままにしておけ」
ひう。また可愛いなどと。ご無体でございます。
もったいないなどということはないと思います。
「高輪についても調べてみた。高輪を築いた初代を除いて何においても冴えない家であったようだが、日向と日向の妹が生まれた頃より政界や経済界に顔を出すようになっている。その上、数年と経たず瞬く間にと言っていいほどに頭角を表すようになったようだな」
「はい。その通りかと思います」
「久世家との協力関係があったとはいえ成長の勢いがすぎる。俺が思うに日向のその異能により高輪家当主、高輪正保を初め、母、妹、家中の者に至るまで『招福』の恩恵を受けて繁栄の一途を辿ったのであろう」
「そんなことがあるのでしょうか?」
わたしたち双子が生まれた頃から事業や投資の数々が成功し始めたという話は確かに聞いている。
「すべてお父様の手腕であり、清浄の炎の異能を色濃く受け継いだ妹の葵が厄を祓い高輪家が繁栄したのだろうともっぱらの評判でした。わたしは無能の異形と蔑まされていたから」
「手腕がないとは言わん。だが、炎で厄を祓ったところで商売がどうなるものでもないだろう。分かりやすいところで言うと、高輪では病人などいなかったのではないか?」
「は、はい。風邪の一つや大病を患うこともなく。怪我をしても立ち所にご快復されておりました」
「やはりか。この可愛い手の回復も早さもそれを証明していると思わないか?」
ひう。
わたしの手を優しく握ったままの怜弥様がわたしを見つめてる。
心が灼けてしまいそうです。
ですが確かにおっしゃる通り。ひび割れた手指は厳しい水仕事が少なくなってあっという間に治っていた。
荒れるよりも早く治ってしまっていたのだ。
わたし自身、妹の葵による異能、清浄の炎、滅炎《ほろほの》で度々この身を灼かれ火傷を負っても回復がとても早く気味悪がられていたものだ。それなのに他の者の怪我などの治りが早いのは普段の行いの賜物とか体が丈夫などと言っていた。
「そして妹の葵の異能、清浄の炎である滅炎《ほろほの》は幼い頃より能力が高すぎるようだな。おそらくだが青の瞳によるものであろう」
「葵様は幼い頃より異能の力に修練し、どの異能者よりも抜き出んと努力されていたからかと思います」
異能の力がどれほどのものかを女学校で試験する事があるとか。わたしはほとんど屋敷から出ることがなかったので知らないことではある。
「しかし、これまで高輪においてそこまで実力のある異能者は現れなかった。日向の力によって能力が底上げされたと考える方が納得がいく」
「そんなことがあるとはとても思えません」
「俺は大いに有り得ると思っている。まるで福を呼ぶ招き猫だとは思わないか?」
わたしが招き猫? 理解が追いつきません。
「そもそも我らの異能は古来に交わったあやかしの力を受け継ぐもの。その血筋が帝に仕え、名家旧家となる今に至るわけだが。元を辿れば何がしかのあやかしではある。大抵は人の身のままで発現する事はないがな。逆を言えば日向。お前はそれだけ異能の力が色濃いと言うことだ」
「わたしの異能の力が色濃いと?」
「日向に耳と尾が発現すればさらに高まるやもな」
「わたしに?」
まったく理解の追いつかないことだった。これまで無能と蔑まされてきたのに怜弥様のお言葉とは言え受け入れるのに苦しんでしまう。
「俺に憑いた呪いを和らげ、爛れを癒したのは日向の赤い瞳と黒い瞳であるのは間違いない。日向は知らないだろうが上月家に呪われた厄は尋常ならざるもの。それがこの通り屋敷もろとも見事に癒やされている(呪いの根源を祓うまでには至っていないが。鬼を、あの厄を滅っさなければ成就はすまい)」
「そうなのでしょうか?」
「そうだ。高輪の家から日向宛に文が届いてな。悪いが勝手に中を確認させてもらった」
高輪から手紙? わたしに?
「……はい。どのような内容なのでしょうか」
「お前に戻るようにとの知らせが届いている」
わたしが高輪に戻る?
『戻ることがあればその身灼きつくされる覚悟をするが良い』とさえお父様に言われていたのに?
「断るがいいか?」
「よろしいのでしょうか?」
「良いに決まっている。日向も行きたまま地獄を味わう日々に戻りたいとは思ってはいまい。決してな」
「はい……。もう二度と、戻りたいとは思いません」
怜弥様の瞳に強い意志といたわりを感じる。
わたしのことを分かっていただけている。
そう思うと心にぬくもりが灯る。
「可愛いお前に課してきた手酷い仕打ちの数々もすべて調べている。そんなところに星が瞬くほどにも返すつもりはない。まして高輪家の繁栄に影がさしている、ということも伝え聞いているしな」
「影、でございますか?」
「日向。お前が高輪からいなくなってしばらく経つ。日向の異能『招福』がなくなれば元の冴えない高輪に逆戻りということだ」
そんなことがあるのだろうか?
高輪家は今の政財界になくてはならない存在であったはず。仮にわたしの異能の力があったとしてそこまでとは……。
「それにかなり悪どいこともしてきたようで多方面から窮地に立たされ、久世家との関係を除き孤立するような状況でもあるらしい。日向の白い瞳、開運の益もなくまさに運が尽きたと言ったところだろう」
「手が止まっているが?」
「は、はい!」
怜弥様のお口にカステラを運ぶ。とても満足そうに微笑んでいらっしゃる様子に見惚れてしまった。
「ふふ。俺の顔に何かついてるか?」
「い、いえ」
怜弥様の鼻先から額にかけてまで伸びる餓鬼のような鬼の手。呪い紋はそのままだけれども、怜弥様から目を背けてしまった。
悪戯っぽく微笑む美麗な面立ちが目の前で輝いている。
見つめ続けることに耐えられない。
顔が熱い。
顔が熱い。
顔が熱い。
わたしの顔が沸騰寸前すぎる。
話を戻さないと。
「ですが、それでなぜわたしに戻れということに?」
「さて。そこまでは分からぬが。大方、慌てふためいて俺と同じように文献などを調べたか。それとも他に事情があるのか。いずれにしろ放っておけば良い」
放っておく。それについては異論はない。あれだけ必要とされていないと手酷く家を追い出されたのだから。
それでも一つ、気に掛かることがある。
「その、葵様はどうなさっているのでしょう」
「今さら様なぞつけんでもよかろうに。妹が日向にしてきたことも俺は知っている」
「そうですか。確かに……妹はわたしを嫌っていました。異能の力、滅炎《ほろほの》でこの身を灼かれるほどに」
「よほど日向に恨みつらみでもあるのか知らんが。そこまでのことがあって、それでも聞きたいか?」
「はい。わたしの……双子の妹なのです」
愛情というものがわたしと妹の間にあるかは分からない。けれどもわたしの双子の妹であることは確かだ。
上月の家で暮らすうちに思い出したことがある。
きっと穏やかな日々を送るうちにわたしの心に余裕が生まれたからなのかもしれない。
遠い記憶ではあるけれど、幼い頃は妹と一緒に遊んだこともあると。お互いに笑い合っていた記憶があると。
「あまり耳に入れるのはどうかと思うが……久世家が指揮をとる帝国軍討滅部隊に特殊要員として参加することになったそうだ」
「葵様が軍隊に? 女の身でありながらですか?」
通常、軍に配属されるのは男性のみのはず。
「清浄の炎という異能があるから不思議ではあるまいが、強力な鬼と戦い瀕死の重傷を負ったらしい」
「ええ!?」
葵様が……妹が……瀕死!?
「はい」
しばらくの間、怜弥様はご自身の居室に籠られて文机に向かいっぱなしだったのはそういうことなのですね?
大昔の文献なんてどういうことでしょう。
「まず日向の異能だが『招福』というものらしい」
「しょうふく……でございますか?」
「ああ。福を招くと書く。瞳の色は白、黒、金、赤、黄、桃、青と様々に変わり、それぞれに効果がある。白は開運。黒は厄祓い。金は金運。赤は健康長寿。黄は繁栄。桃は魅了。青は生業成就。というものらしいが……他にもあるやも分からぬ」
「はあ」
突拍子もないお話に気の抜けた返事をしてしまった。確かにそのくらいの色の数を高輪にいた頃にも指摘された事がある。
桃、というのは言われたことがなかったかもしれない。
「訳が分からぬのも当然だな。炎や水に氷など五行に通ずる異能はよく知られているが、俺とてこんな異能があるとは露とも知らなかった。そして異形だが……。日向、耳や尾こそ生えてはいないが、お前は猫のあやかしかそれに纏わる血を引いているのだろう。髭が生えるとはおかしなものだが」
「わたしが猫のあやかし? そんな」
「そうは言うが今まさに猫のように手を丸めて可愛い顔と引っ張りたくなる髭を洗っているではないか」
はう。もうご勘弁くださいませ。
気持ちが落ち着かない時などにする癖が出ていたようで。異能と異形についての話に驚くというよりは首を傾げる思いだった。
「ですが……高輪の血筋にそんな者はおりませんし聞いたこともありません」
「遠い祖先に僅かにいてもおかしくはない。俺が思うに高輪の初代に関係があると思っている。俗に言う先祖返りかも知れん」
高輪の初代に? どういうことでしょう?
それよりもどうしてもお聞きしたいことがある。
「わたしには分かりかねますが……その、髭はもう抜いてしまってもよろしいのではないでしょうか?」
「もったいないからダメだ。その可愛い髭はそのままにしておけ」
ひう。また可愛いなどと。ご無体でございます。
もったいないなどということはないと思います。
「高輪についても調べてみた。高輪を築いた初代を除いて何においても冴えない家であったようだが、日向と日向の妹が生まれた頃より政界や経済界に顔を出すようになっている。その上、数年と経たず瞬く間にと言っていいほどに頭角を表すようになったようだな」
「はい。その通りかと思います」
「久世家との協力関係があったとはいえ成長の勢いがすぎる。俺が思うに日向のその異能により高輪家当主、高輪正保を初め、母、妹、家中の者に至るまで『招福』の恩恵を受けて繁栄の一途を辿ったのであろう」
「そんなことがあるのでしょうか?」
わたしたち双子が生まれた頃から事業や投資の数々が成功し始めたという話は確かに聞いている。
「すべてお父様の手腕であり、清浄の炎の異能を色濃く受け継いだ妹の葵が厄を祓い高輪家が繁栄したのだろうともっぱらの評判でした。わたしは無能の異形と蔑まされていたから」
「手腕がないとは言わん。だが、炎で厄を祓ったところで商売がどうなるものでもないだろう。分かりやすいところで言うと、高輪では病人などいなかったのではないか?」
「は、はい。風邪の一つや大病を患うこともなく。怪我をしても立ち所にご快復されておりました」
「やはりか。この可愛い手の回復も早さもそれを証明していると思わないか?」
ひう。
わたしの手を優しく握ったままの怜弥様がわたしを見つめてる。
心が灼けてしまいそうです。
ですが確かにおっしゃる通り。ひび割れた手指は厳しい水仕事が少なくなってあっという間に治っていた。
荒れるよりも早く治ってしまっていたのだ。
わたし自身、妹の葵による異能、清浄の炎、滅炎《ほろほの》で度々この身を灼かれ火傷を負っても回復がとても早く気味悪がられていたものだ。それなのに他の者の怪我などの治りが早いのは普段の行いの賜物とか体が丈夫などと言っていた。
「そして妹の葵の異能、清浄の炎である滅炎《ほろほの》は幼い頃より能力が高すぎるようだな。おそらくだが青の瞳によるものであろう」
「葵様は幼い頃より異能の力に修練し、どの異能者よりも抜き出んと努力されていたからかと思います」
異能の力がどれほどのものかを女学校で試験する事があるとか。わたしはほとんど屋敷から出ることがなかったので知らないことではある。
「しかし、これまで高輪においてそこまで実力のある異能者は現れなかった。日向の力によって能力が底上げされたと考える方が納得がいく」
「そんなことがあるとはとても思えません」
「俺は大いに有り得ると思っている。まるで福を呼ぶ招き猫だとは思わないか?」
わたしが招き猫? 理解が追いつきません。
「そもそも我らの異能は古来に交わったあやかしの力を受け継ぐもの。その血筋が帝に仕え、名家旧家となる今に至るわけだが。元を辿れば何がしかのあやかしではある。大抵は人の身のままで発現する事はないがな。逆を言えば日向。お前はそれだけ異能の力が色濃いと言うことだ」
「わたしの異能の力が色濃いと?」
「日向に耳と尾が発現すればさらに高まるやもな」
「わたしに?」
まったく理解の追いつかないことだった。これまで無能と蔑まされてきたのに怜弥様のお言葉とは言え受け入れるのに苦しんでしまう。
「俺に憑いた呪いを和らげ、爛れを癒したのは日向の赤い瞳と黒い瞳であるのは間違いない。日向は知らないだろうが上月家に呪われた厄は尋常ならざるもの。それがこの通り屋敷もろとも見事に癒やされている(呪いの根源を祓うまでには至っていないが。鬼を、あの厄を滅っさなければ成就はすまい)」
「そうなのでしょうか?」
「そうだ。高輪の家から日向宛に文が届いてな。悪いが勝手に中を確認させてもらった」
高輪から手紙? わたしに?
「……はい。どのような内容なのでしょうか」
「お前に戻るようにとの知らせが届いている」
わたしが高輪に戻る?
『戻ることがあればその身灼きつくされる覚悟をするが良い』とさえお父様に言われていたのに?
「断るがいいか?」
「よろしいのでしょうか?」
「良いに決まっている。日向も行きたまま地獄を味わう日々に戻りたいとは思ってはいまい。決してな」
「はい……。もう二度と、戻りたいとは思いません」
怜弥様の瞳に強い意志といたわりを感じる。
わたしのことを分かっていただけている。
そう思うと心にぬくもりが灯る。
「可愛いお前に課してきた手酷い仕打ちの数々もすべて調べている。そんなところに星が瞬くほどにも返すつもりはない。まして高輪家の繁栄に影がさしている、ということも伝え聞いているしな」
「影、でございますか?」
「日向。お前が高輪からいなくなってしばらく経つ。日向の異能『招福』がなくなれば元の冴えない高輪に逆戻りということだ」
そんなことがあるのだろうか?
高輪家は今の政財界になくてはならない存在であったはず。仮にわたしの異能の力があったとしてそこまでとは……。
「それにかなり悪どいこともしてきたようで多方面から窮地に立たされ、久世家との関係を除き孤立するような状況でもあるらしい。日向の白い瞳、開運の益もなくまさに運が尽きたと言ったところだろう」
「手が止まっているが?」
「は、はい!」
怜弥様のお口にカステラを運ぶ。とても満足そうに微笑んでいらっしゃる様子に見惚れてしまった。
「ふふ。俺の顔に何かついてるか?」
「い、いえ」
怜弥様の鼻先から額にかけてまで伸びる餓鬼のような鬼の手。呪い紋はそのままだけれども、怜弥様から目を背けてしまった。
悪戯っぽく微笑む美麗な面立ちが目の前で輝いている。
見つめ続けることに耐えられない。
顔が熱い。
顔が熱い。
顔が熱い。
わたしの顔が沸騰寸前すぎる。
話を戻さないと。
「ですが、それでなぜわたしに戻れということに?」
「さて。そこまでは分からぬが。大方、慌てふためいて俺と同じように文献などを調べたか。それとも他に事情があるのか。いずれにしろ放っておけば良い」
放っておく。それについては異論はない。あれだけ必要とされていないと手酷く家を追い出されたのだから。
それでも一つ、気に掛かることがある。
「その、葵様はどうなさっているのでしょう」
「今さら様なぞつけんでもよかろうに。妹が日向にしてきたことも俺は知っている」
「そうですか。確かに……妹はわたしを嫌っていました。異能の力、滅炎《ほろほの》でこの身を灼かれるほどに」
「よほど日向に恨みつらみでもあるのか知らんが。そこまでのことがあって、それでも聞きたいか?」
「はい。わたしの……双子の妹なのです」
愛情というものがわたしと妹の間にあるかは分からない。けれどもわたしの双子の妹であることは確かだ。
上月の家で暮らすうちに思い出したことがある。
きっと穏やかな日々を送るうちにわたしの心に余裕が生まれたからなのかもしれない。
遠い記憶ではあるけれど、幼い頃は妹と一緒に遊んだこともあると。お互いに笑い合っていた記憶があると。
「あまり耳に入れるのはどうかと思うが……久世家が指揮をとる帝国軍討滅部隊に特殊要員として参加することになったそうだ」
「葵様が軍隊に? 女の身でありながらですか?」
通常、軍に配属されるのは男性のみのはず。
「清浄の炎という異能があるから不思議ではあるまいが、強力な鬼と戦い瀕死の重傷を負ったらしい」
「ええ!?」
葵様が……妹が……瀕死!?
