ポテトをつまみながら歩く。
「ポテトってカリカリ派? しなしな派」
「断然カリカリ」
「私はあったかいしなしな」
「じゃあ、このしなしなは好みじゃないね」
「そうなのー。でも、柚葉の方が好みに合ってないね」
「揚げなおしたいもん」
足を止めない。
止まらない。
どこにいるかわからないあなたを二人で探す。
「どこのカラオケ行く予定だったの?」
ほっぺにポテトを詰めたまま尋ねてくる。
小動物みたい。
可愛い。
「近くにある青いカラオケ店」
「あー! あそこか。いつの日かに行ったね」
確かに。
行った。
日和と二人で。
曖昧過ぎる記憶しか残っていない。相当前のことなのだろう。
「私も覚えてない」
「だよね」
二人で重ねた思い出は多く、深い。その分昔の記憶は印象が強すぎない限り、抜け落ちていた。
「まずは、お店に行ってみよう」
上手く動けない私を日和は導き続けてくれている。



