「先輩。状況、変わりません」
空を裂くように弧を描く隕石。
ゆっくりと日本へと向かっていた。
世界の終わりが始まった。
「うん」
私は頷くことしか出来ない。
制御室に響くのは機械音だけ。
誰もが自分たちの役目を果たせないことを、悟っていた。
「今日で終わるんですね」
壁一面を埋め尽くすモニターを見つめることしか出来ないのがもどかしかった。
明日は、もう来ないんだ。
赤く点滅する警報表示によって染まったモニター。
――数時間後。
駅の構内。
大きなモニター。
表示された文字。
『特別警報イコールイコール』



