――「っ、祈里さん!!」
開けっ放しだった屋上の扉から、さっき聞いた声がした。
その人は私の元へすごい形相で駆け寄って来る。
「大木、先生?」
「ダメよっ、祈里さん!!」
そのまま私は、大木先生に柵から引き離された。
いくら女同士だからといって、私は中学生で大木先生は大人。
簡単に柵から遠ざけられ、よろけそうになる。
すると大木先生は、私がなにか言葉を発する間もなくガッと両肩を掴んできた。
爪が肩に食い込み、顔をしかめる。
「祈里さん、こんなところで人生を終わりにしないで!!話なら私がいくらでも聞くわ、だから死んじゃダメよ!!」
「……は?死ぬ?」
意味不明のことを言われ、もっと眉間にしわが寄る。
「今さらとぼけなくてもいいわよ、死のうとしたんでしょう!?さっき祈里さんの様子が変だったから、迷ったけど追いかけたのよ……そうしたら、ちょうど……っ!」
なんだ、そういうことか。
