命の祈り



「……もううんざり」

低く吐き捨てると、私は立ち上がった。

痛みを訴える両ひざを無視して、少しふらふらしながらも屋上の柵まで行く。

柵から下を覗き込む。

この中学校の屋上の柵は、ものすごく低くて高身長なほうの私なら簡単に飛び越えられてしまう。

そして、柵という障害もほぼないので屋上の下をハッキリ見える。

それは、校庭に咲いているツバキの木も例外ではなかった。

ツバキの木を見おろしながら、私は思う。

ツバキの花は、サクラみたいに花びらが1枚1枚散らない、丸ごとボトッと落ちるとなにかの本で読んだ。

それは『人間の首がボトッと落ちる』を連想させてしまうから、入院している人に花を持っていく時にツバキはタブーなのだという。