「あっ」
小さく声を漏らした結愛。
二重のほぼ同じ目を向けられる。
けれど、特に声をかけるほどのことでもなかったので目をそらそうとした時――
「あー!もしかして、神楽さんもこの動画見たいんでしょ!?」
莉愛が大きな声を上げ、さっきまで結愛に見せていた自分のスマホを指差した。
「…は?」
「なら見せてあげるって!ほら、来なよ!」
「いや、別に」
動画なんて少しも興味がない、勝手に話を勧めないで――
「なにボケっとしてんの!」
しかしその言葉たちは不発に終わり、結愛に手を引かれる。
そして莉愛にその動画を見せられた。
そこにはフォロワーがそこそこ多いインフルエンサーが映っており、結愛と莉愛が爆笑していたのが信じられないほどおもしろいと思える点がなかった。
