教室に着く。
席に座る。
『命に嫌われている』をイヤホンで聞く。
叶羽が植物状態になっても、なんら変わらない行動をする。
聴き慣れたイントロが流れる中で、叶羽という名が思い浮かんだだろうか。
ふと思い出す。
このイヤホンは、中学生になったと同時に叶羽からプレゼントされたのだと。
あの時も、無自覚に自分勝手な叶羽を私はあまり好いていなかった。
そんな彼女からイヤホンをプレゼントされた時も、正直に言えばすごく嬉しいわけではなかったし。
そもそも音楽をほとんど聴いていなかったから、イヤホンなんていらないと失礼なことを思ったりして。
でも……あまり好きではない叶羽からのプレゼントのおかげで、私は音楽のすばらしさに気づいたのだ。
