命の祈り



――『続いてのニュースです。○○県△△市在住の天宮叶羽さんを轢き逃げした犯人が見つかりました。なお、犯人の供述としては――』

月曜日。

テレビに映るアナウンサーの声を聞き流すわけでもなく、かと言ってそんなに深く聞きもしない状態で朝ご飯を食べる私。

「…まさか……叶羽ちゃんがあんなことになるなんてな……」

「そうね……やっぱり、人生ってなにが起こるか分からないわよね……」

お父さんとお母さんが、深刻そうにつぶやく。

幼なじみの私より、何度か対面しただけのお父さんとお母さんのほうがよっぽど叶羽の悲報を悲しんでいる。

やっぱり、私だけどこかおかしいのだろうか。

叶羽のことがあまり好きではないから、今まで通りではなくなった彼女の命を軽く見れるの……?

毎日『命に嫌われている』を聞いているくせに、皮肉なものだ。

自嘲するように、口元にフッと笑みを浮かべる。