命の祈り



「改めて、初めまして。私は、スクールカウンセラーの大木です」

ふかふかのソファに腰を下ろすと、向かいのソファに座った大木先生からにこやかにそう言われた。

大木先生の隣にいる米田先生も、少し落ち着いたらしい。

私は同じく「初めまして」と返し、チラリとカウンセラー室を見渡した。

――白い。

単純な第一印象を抱く。

言わずもがな、天井も壁も床も白一色だ。

それを補うようにソファは薄いピンクで、カーペットは濃い群青色。

ふと、私が座っているソファの横に置かれた椅子とぬいぐるみが視界に入る。

洋風な雰囲気とは似合わない、教室にある木の椅子にうざきのぬいぐるみがちょこんと置かれている。

スクールカウンセラーといえばいろいろ話をするから、緊張する場なイメージ。

その緊張を緩和するためにこんなぬいぐるみを置いているのだろう。

しかしぬいぐるみが微妙に私のほうを向いているので、まさに〝無〟な硝子玉の瞳に見つめられて緩和どころではない。

私もふだんこんな目をしているんだな、と思えばなんてことないんだけど。