――一瞬、死体かと見間違えるほどの光景が広がっていたから。
道路の端に、人間が倒れている。
その頭からは血がホラー映画並みに出ていて、私は灰色のアスファルトを赤色に染めるソレを呆然と見た。
いつか、本で読んだことがある。
人間の頭は非常に弱く、少し切れただけでも血がたくさん出ると。
……それなのに、この量?
転んだ時などに出る血の量の何杯もあるこの光景に、めまいがしてくる。
おじいさんがなにか言っているが、私はそれよりも少し地面と同じ目線になったことでハッとした。
アスファルトに滲む血が、いつの間にか赤黒くなっているから。
普通、血といえば赤を連想するしさっきまでそうだった。
