「――か!――救急車―――で!」 静かなサビ前の音楽を破るよう、途切れ途切れにだれかの声がした。 『救急車』という単語に、足が止まる。 一瞬頭が真っ白になるが、私は両耳からイヤホンを抜き、駆け足で声がする曲がり角を曲がった。