悪趣味な友人がいた。
彼女は人間の遺体、それもとりわけ自殺者の死体を見るのが好きだった。ネットで凄惨な事故の写真を漁るだけにとどまらず、青木ヶ原樹海の遺体捜索ボランティアにまで参加して、本物の死体を眺めては悦に浸っていた。
「ああ、死にたての自殺者の姿が見たい」
それが彼女の口癖だった。まだ温かみの残る、命が失われたばかりの生々しい死体。それを自分の目で見るのが、彼女の至上の願望だった。
ある日、彼女から不思議な電話があった。彼女はこちらの問いかけにこたえることなく、かすれた声で「もっと見たい! もっと見たい! もっと見ていたい……」と言い続けるのだ。
なんとなく虫が知らせるものがあったので、私は彼女の家に行った。彼女は、全身鏡の真ん前で首を吊って死んでいた。
その顔は、恐怖や苦痛に歪むどころか、うっとりと陶然とした恍惚の表情を浮かべていた。
彼女は人間の遺体、それもとりわけ自殺者の死体を見るのが好きだった。ネットで凄惨な事故の写真を漁るだけにとどまらず、青木ヶ原樹海の遺体捜索ボランティアにまで参加して、本物の死体を眺めては悦に浸っていた。
「ああ、死にたての自殺者の姿が見たい」
それが彼女の口癖だった。まだ温かみの残る、命が失われたばかりの生々しい死体。それを自分の目で見るのが、彼女の至上の願望だった。
ある日、彼女から不思議な電話があった。彼女はこちらの問いかけにこたえることなく、かすれた声で「もっと見たい! もっと見たい! もっと見ていたい……」と言い続けるのだ。
なんとなく虫が知らせるものがあったので、私は彼女の家に行った。彼女は、全身鏡の真ん前で首を吊って死んでいた。
その顔は、恐怖や苦痛に歪むどころか、うっとりと陶然とした恍惚の表情を浮かべていた。



