最後の一日は、朝から掃除をしただけであっという間に終わった。
俺たちが使っていた庭も、家の中もきちんと整理した。渉が言うには、結構な量が出たゴミ袋も、持ち帰るのが大変なバーベキューセットやらも置いていって良いと言われているそうだ。感謝の気持ちを込めて、見える範囲はすべて掃除をした。
渉は、雑巾をもったタコの手をにょろにょろと動かしている。病み上がりとは思えないくらいにきびきびと動いており、渉の回復力のすごさを感じた。
ついでに我ながらすごいと思ったのは、この家の復旧具合だ。
「この家、こんなポテンシャルあったんだなー」
家中の埃も取って居心地が良くなったし、足元の雑草も刈ったので来た時よりも歩きやすい。特に、曇っていた窓が向こうが見えるほどに透明になったときには感動して、ふたりでガラスを隔ててお互いの顔を確認した。本当にちゃんと、使える窓に戻っている。
『お化け屋敷』から『古民家』くらいには戻せた頃に、ふたりであの個人商店にも挨拶に訪れた。俺たちに合わせて仕入れもしてくれていたようで、本当に助けられた。「お世話になりました」を伝えると、おばあさんは口をモニョモニョと動かしたあとで「忘れない」と低い声で言った。それから店にあるお菓子を、帰りに食えと手渡してくれた。有難すぎる餞別だ。渉のほうがどうにも感極まったようで「おばあちゃん!」と声を上げて、その小さな身体を全力で抱き締めていた。おばあさんの顔は皺がぎゅっと寄って、多少迷惑そうにしていたので申し訳なかった。
俺たちが使っていた庭も、家の中もきちんと整理した。渉が言うには、結構な量が出たゴミ袋も、持ち帰るのが大変なバーベキューセットやらも置いていって良いと言われているそうだ。感謝の気持ちを込めて、見える範囲はすべて掃除をした。
渉は、雑巾をもったタコの手をにょろにょろと動かしている。病み上がりとは思えないくらいにきびきびと動いており、渉の回復力のすごさを感じた。
ついでに我ながらすごいと思ったのは、この家の復旧具合だ。
「この家、こんなポテンシャルあったんだなー」
家中の埃も取って居心地が良くなったし、足元の雑草も刈ったので来た時よりも歩きやすい。特に、曇っていた窓が向こうが見えるほどに透明になったときには感動して、ふたりでガラスを隔ててお互いの顔を確認した。本当にちゃんと、使える窓に戻っている。
『お化け屋敷』から『古民家』くらいには戻せた頃に、ふたりであの個人商店にも挨拶に訪れた。俺たちに合わせて仕入れもしてくれていたようで、本当に助けられた。「お世話になりました」を伝えると、おばあさんは口をモニョモニョと動かしたあとで「忘れない」と低い声で言った。それから店にあるお菓子を、帰りに食えと手渡してくれた。有難すぎる餞別だ。渉のほうがどうにも感極まったようで「おばあちゃん!」と声を上げて、その小さな身体を全力で抱き締めていた。おばあさんの顔は皺がぎゅっと寄って、多少迷惑そうにしていたので申し訳なかった。
