■■大学 ネコ部の活動報告日記(仮に私がタイトルをつけました!)

【音声記録概要】

・日時: 2025年7月11日(金) 17:00〜
・場所: 学生課奥 応接スペース
・話者: 三崎洋平(聞き手)、学生課職員・高橋氏(仮名/2010年文学部卒、現・学生課主事)

(採用面接での『刺さる志望動機』について、アドバイスをしてもらった。その後、雑談に移行する形で、猫部についてさりげなく調査)

高橋氏: ――だからね、三崎くんみたいに「うちの大学が好きで、後輩のために大学をよくしたい」って目線を持ってる子は、面接官のウケが絶対にいいから。自信持っていいよ。

三崎: ありがとうございます! いや、本当に目から鱗です。高橋さんにOG訪問させていただけて本当に良かったです。

高橋氏: いえいえ。私も自分の就活を思い出しちゃった。また何か困ったら、いつでも相談に来てね。

三崎: はい! ぜひお願いします。……あ、そういえば、ここからは本当にただの雑談というか、僕の個人的な野次馬根性なんですけど、ちょっと一つお聞きしてもいいですか?

高橋氏: ん? なに? なんでも聞いて(笑)

三崎: ありがとうございます。実は僕、新聞部に入ってるんですけど、部室の古い過去ログとかを整理してたら、ちょっと気になるというか……変な事件を見つけちゃって。
今から20年くらい前の2008年ですかね、学内に「猫部」っていう公認サークルがあって、その年の夏休みに、部長の人がキャンパス内で変死する事件がありましたよね。
もちろん、こんなの秋の学祭の展示とか新聞には絶対に出しませんし、完全に僕個人の好奇心なんですけど……。高橋さんって、ちょうどその頃この大学の学生だったんじゃあ、と思って。当時のことで、何か知っていることとかありませんか?

高橋氏: (少し目を見開いて、苦笑いする)あー……猫部ね。よくそんなの見つけてきたね、三崎くんも物好きだなぁ(笑) まあ、表に出さないならいいけど。知っているというか……私、あのとき猫部に入ってたんだよね。

三崎: え!? 高橋さん、猫部の部員だったんですか!?

高橋氏: ああ、いや、そんな身を乗り出さないで(笑)
入ってたって言っても、完全な「幽霊部員」だよ。だからほとんど活動には参加してないし、詳しいことは分からないんだけどね。
あのね、猫部って当時、最大で100人くらい部員がいたのよ。めちゃくちゃ人気の部活で。
でも、そのうちの8割くらいは私みたいな幽霊部員。
猫って夜行性だから「夜間に活動します」って名目が立ちやすかったのね。それがどう使われてたかっていうと、要するに夜遊びしたい学生の言い訳。親に「部活の夜間見回りがあるから遅くなる」って言えば、外泊の許可が簡単に取れたじゃない? だから、みんな夜遊びする理由として便利だから名前だけ置いてたの。

三崎: なるほど……。それだと、真面目に活動していた人たちとは、かなり温度差がありますよね。

高橋氏: 温度差どころか、めちゃくちゃ嫌われてたよ。真面目な子たちからしたら、自分たちが汗水垂らして猫の保護をしてるのに、こっちは夜遊びの免罪符に名前だけ使ってるわけだから。大学の先生からも「あんなのただの遊び部だ、近いうちに廃部にする!」みたいに言われてたとかで、私たちは真面目にやってる子たちにすごく恨まれていたと思う。

三崎: ちなみに、亡くなった部長さんって、どんな方だったんですか? 自殺するくらいですから、陰気な人だったんですよね?

高橋氏:いやいや。全然! 部長とは親しくはしてなかったんだけど、私が見た限りだと、すごく明るくて、真面目で、面倒見の良い人だったよ。
私みたいな幽霊部員にもテストのこととか教えてくれたし。だから、自殺したって聞いたときは正直全然信じられなかった。でもまあ……人間、表からは見えないだけで、裏ではいろいろあるよね、って当時はみんなで話してた。

三崎: そうだったんですね。
……あの、ちょっと気になったんですけど。高橋さんたち幽霊部員は、その「猫部は夜遊びの理由に便利だ」っていう情報をどこで知ったんですか?

高橋氏: ああ、それ? それがね、4月に大学の先生が、最初の授業で話したんだよね。
「猫部なんて実態はただの遊び部だ。夜間の見回りと称して学生が夜遊びの言い訳に使っている」って。
それで、それを聞いてた私や友人が「え、何それ超便利じゃん!」ってなって、その日のうちに部室に行って入部届出しちゃったの(笑)

三崎: え……? 授業で、先生がわざわざそれを話したんですか?

高橋氏: そうそう。でも今考えると変だよね。本当に猫部を廃部にしたいくらいに、学生の夜遊びを迷惑がってるなら、先生もわざわざそんな話を授業で出さなきゃいいのに。
結果的に私みたいな不真面目な幽霊部員を大量に呼び込んじゃったわけだから。大学教授って、頭は良くてもちょっと抜けてる人多いよね(笑)

三崎: その授業って、なんだったか覚えてますか。

高橋氏: えー、なんだっけ。さすがに科目名までは覚えてないや。一般教養の授業だった気もするし……文学部の必修だったかも。ごめんね、昔のことで。

三崎: いえ、そうですよね。20年も前のことですし、変なこと聞いてすみません。ただの野次馬の雑談でこんなに引き留めちゃって、これ以上聞くとただの不審な学生になっちゃいますね(笑)

高橋氏: あはは、大丈夫だよ(笑)

三崎: すみません(笑)
そういえば、さっきの面接の対策の話に戻るんですけど、志望動機で大学が好きってことを具体的にどんな風に書類に書けばいいでしょうか……?

(以下は、就職活動の話のみをする)