後輩へ
もしかしたら、君はすでに「Wayback Machine」で猫部の活動報告日記をすべて読んでしまっているかもしれない。以下の情報は蛇足かもしれないけれど、僕が確認できた当時のブログの内容をざっくりとまとめておく。
・4月……部活動紹介・新入生を歓迎する様子を掲載。とにかく熱量がすごくて、記事数がダントツで多い。
・5月……記事数が少なくなる。夜に猫を見て回っていることなどが書かれている。
・6月……猫の個体数調査の様子。例の「猫図鑑」についての言及。10月に実施予定の学園祭で、この図鑑を販売したいという目標が語られる。
・7月……夏の暑さで猫が熱中症になっていないかを心配する記述。ペットボトルを持って水をあげに行った話や、相変わらずテストの過去問の話題など。
・8月……前期試験を乗り切った話題と、夏休みに「夏合宿」をしたいという話。
大体の流れはこんな感じだ。4月の上旬の記事をいくつか前に引用したけれど、こんな感じで関原部長はとにかく楽しそうにしている。
4月に記事が多かったのは、新入生をたくさん入れたかったからだろう。5月以降は更新頻度こそ落ちるものの、活動内容が相変わらず楽しげに記載されていく。
そして、最後の日記である2008年8月18日の記事も、夏合宿を楽しみにしているような、明るい内容で締めくくられている。そのわずか2週間後に亡くなるなんて、とても思えない文章だ。
さて、ここで僕は一つ、大きな疑問を持った。
「この関原という人は、ブログとリアルが全く違う人だったのかもしれない」
僕の周りにも、Xではめちゃくちゃノリが良くて陽キャっぽいのに、実際に大学の教室で会うと、ボソボソ喋るすごく暗い人とかがいるからだ。
もし関原部長がそのタイプだったなら、あの新聞記事に書かれていた「普段から暗い雰囲気だった」という警察の記述も、一応の納得はいく。
当時の彼の「本当の姿」を知るには、リアルタイムで彼を知る人物に話を聞くしかない。
そう考えて、僕は当時の在学生を探してみた。しかし、20年近く前の卒業生を個人で、しかも合法的に見つけるのは想像以上に困難だった。そもそも、探し方もわからない。
そんな時、たまたま就活中の先輩が「うちの大学の事務職員って結構いいよな。母校に就職するのって、なんかアレだけど、安定してるし楽しそうだよな」と言っているのを耳にした。
大学の学生課などの事務職員には、その大学の卒業生が多く採用されている。うちの大学も、率先して卒業生を職員として採っているという噂を聞いたことがあった。
「学生課に行けば、当時の空気を知る卒業生がいるかもしれない」
そう思い立った僕は、大学事務職の採用試験を目指している学生のフリをして、OB・OG訪問という名目で学生課の職員たちに接近した。
結果は、僕の予想を遥かに超えていた。
なんと、ただの卒業生どころか、当時「猫部」に実際に在籍していて、関原部長の1個下の後輩だった職員に出会うことができたのだ。
以下は、その人物にインタビューした際の、貴重な録音データの文字起こしだ。
もしかしたら、君はすでに「Wayback Machine」で猫部の活動報告日記をすべて読んでしまっているかもしれない。以下の情報は蛇足かもしれないけれど、僕が確認できた当時のブログの内容をざっくりとまとめておく。
・4月……部活動紹介・新入生を歓迎する様子を掲載。とにかく熱量がすごくて、記事数がダントツで多い。
・5月……記事数が少なくなる。夜に猫を見て回っていることなどが書かれている。
・6月……猫の個体数調査の様子。例の「猫図鑑」についての言及。10月に実施予定の学園祭で、この図鑑を販売したいという目標が語られる。
・7月……夏の暑さで猫が熱中症になっていないかを心配する記述。ペットボトルを持って水をあげに行った話や、相変わらずテストの過去問の話題など。
・8月……前期試験を乗り切った話題と、夏休みに「夏合宿」をしたいという話。
大体の流れはこんな感じだ。4月の上旬の記事をいくつか前に引用したけれど、こんな感じで関原部長はとにかく楽しそうにしている。
4月に記事が多かったのは、新入生をたくさん入れたかったからだろう。5月以降は更新頻度こそ落ちるものの、活動内容が相変わらず楽しげに記載されていく。
そして、最後の日記である2008年8月18日の記事も、夏合宿を楽しみにしているような、明るい内容で締めくくられている。そのわずか2週間後に亡くなるなんて、とても思えない文章だ。
さて、ここで僕は一つ、大きな疑問を持った。
「この関原という人は、ブログとリアルが全く違う人だったのかもしれない」
僕の周りにも、Xではめちゃくちゃノリが良くて陽キャっぽいのに、実際に大学の教室で会うと、ボソボソ喋るすごく暗い人とかがいるからだ。
もし関原部長がそのタイプだったなら、あの新聞記事に書かれていた「普段から暗い雰囲気だった」という警察の記述も、一応の納得はいく。
当時の彼の「本当の姿」を知るには、リアルタイムで彼を知る人物に話を聞くしかない。
そう考えて、僕は当時の在学生を探してみた。しかし、20年近く前の卒業生を個人で、しかも合法的に見つけるのは想像以上に困難だった。そもそも、探し方もわからない。
そんな時、たまたま就活中の先輩が「うちの大学の事務職員って結構いいよな。母校に就職するのって、なんかアレだけど、安定してるし楽しそうだよな」と言っているのを耳にした。
大学の学生課などの事務職員には、その大学の卒業生が多く採用されている。うちの大学も、率先して卒業生を職員として採っているという噂を聞いたことがあった。
「学生課に行けば、当時の空気を知る卒業生がいるかもしれない」
そう思い立った僕は、大学事務職の採用試験を目指している学生のフリをして、OB・OG訪問という名目で学生課の職員たちに接近した。
結果は、僕の予想を遥かに超えていた。
なんと、ただの卒業生どころか、当時「猫部」に実際に在籍していて、関原部長の1個下の後輩だった職員に出会うことができたのだ。
以下は、その人物にインタビューした際の、貴重な録音データの文字起こしだ。



