気がつくと白い天井と蛍光灯が眩しいくらいに目を刺激した。
同時にお腹の痛みが襲い、一気に意識が戻ってきた。
針が両腕にに刺さり、よく分からない機械らしきものが体に巻かれている。お腹の痛みが全身に広がり、状況が読めないからなんとか起き上がる。ピッピッという規則正しい機械音が聞こえ、緑の波打っている画面がある。部屋はベッドとベッドのとなりにあるテレビ付きの棚に医療道具が少し残されている。どこかの病院の個室だということがわかった。
そして涼の腰を枕に睦美が寄りかかりながら眠っていた。
「む……つ……み」
涼の声に反応したのか睦美が寝ぼけ眼で顔を上げた。
「……涼?……涼!!!」
涼が起きたことを認識するや否や、睦美の胸に顔を埋めた。
「痛っ」
「あ、ご、ごめん!大丈夫!?」
睦美は涼の腕を見て慌てて下がった。
「だ、大丈夫。心配かけて……ごめん」
「りょう……。よかった……涼まで死んじゃったら……私」
「……本当にごめん。姉さんが頭によぎって、気づいたら通り魔が目の前に居て」
「うん、助けてくれてありがとう。でも、それで涼が死んじゃったら……私」
睦美の目から大粒の涙が溢れる。
何彼女を泣かしてるんだ、僕は。
と、涼は自分を戒めた。
「ごめん」
「許す。……本当にありがとう、涼」
「どういたしまして」
今度は涼から睦美を抱きしめた。
涼は自分の腕の中にいる大切な人が失われなかったことを本当によかったと、生きていることをしっかり噛み締めた。
「あ、そうだ。先生呼んでこないと!ごめん涼、ちょっと待ってて」
そう言って睦美は病室を飛び出した。走って大丈夫かなと思ったけど、起きたばかりで疲れたのか身体を倒して脱力した。
お医者さんが来たのは5分ほどしてからだった。
お医者さんの説明だと傷は急所のちょっと横で、ナイフを抜かれたせいで失血死寸前だったらしい。それなのに3日で目を覚ましたことにお医者さんは驚いていたけど、涼は3日も眠っていたことに驚いた。
「うん。傷さえ塞がれば大丈夫です。後遺症も残りませんし、リハビリは少し必要ですがいずれ野球ができるようになりますよ」
その言葉を聞いてまた野球ができると二人は安心した。犯罪に巻き込まれて野球ができなくなっては、いくら恋人を守れたからと言っても納得できなかった。それに睦美が自分のせいで涼から野球を奪ってしまったと自分を責めてしまうかもしれない可能性も考えた。そうならずに良かったと心から思った。
「だけど、針が入っている患者に飛びつかないように」
睦美がお医者さんからお叱りを受けてしまった。
「ごめんなさい……」
「ではお大事に」
会釈をしてお医者さんと看護婦さんは部屋を出た。
それから睦美は待機していた涼の家族と睦美の家族を呼んできた。
「涼……よかった。本当によかった」
と、母の文絵は優しく涼を抱きしめた。常に柔らかい笑顔を絶やさない母さんの泣き顔を涼は初めて見た。
「お兄のバカ!睦美ちゃんを守ったのは偉いけど死んじゃったら意味ないよ」
次に菊からはお叱りを受け、父さんからもひと言もらってしまった。改めて、いろんな人に心配かけたなと涼は反省した。
逆に睦美の家族からはお礼を言われ、好物であるジビエを食べに行こうと提案され、涼は早く傷を塞ごうと決意した。
その後は久々の両家の再会ということもあって、親同士と子供同士で話したりしていたらあっという間に面会時間が終わろうとしていた。涼がもう大丈夫ということで、一旦引き上げることになった。だけど母さんと睦美だけは残って泊まることになった。
同時にお腹の痛みが襲い、一気に意識が戻ってきた。
針が両腕にに刺さり、よく分からない機械らしきものが体に巻かれている。お腹の痛みが全身に広がり、状況が読めないからなんとか起き上がる。ピッピッという規則正しい機械音が聞こえ、緑の波打っている画面がある。部屋はベッドとベッドのとなりにあるテレビ付きの棚に医療道具が少し残されている。どこかの病院の個室だということがわかった。
そして涼の腰を枕に睦美が寄りかかりながら眠っていた。
「む……つ……み」
涼の声に反応したのか睦美が寝ぼけ眼で顔を上げた。
「……涼?……涼!!!」
涼が起きたことを認識するや否や、睦美の胸に顔を埋めた。
「痛っ」
「あ、ご、ごめん!大丈夫!?」
睦美は涼の腕を見て慌てて下がった。
「だ、大丈夫。心配かけて……ごめん」
「りょう……。よかった……涼まで死んじゃったら……私」
「……本当にごめん。姉さんが頭によぎって、気づいたら通り魔が目の前に居て」
「うん、助けてくれてありがとう。でも、それで涼が死んじゃったら……私」
睦美の目から大粒の涙が溢れる。
何彼女を泣かしてるんだ、僕は。
と、涼は自分を戒めた。
「ごめん」
「許す。……本当にありがとう、涼」
「どういたしまして」
今度は涼から睦美を抱きしめた。
涼は自分の腕の中にいる大切な人が失われなかったことを本当によかったと、生きていることをしっかり噛み締めた。
「あ、そうだ。先生呼んでこないと!ごめん涼、ちょっと待ってて」
そう言って睦美は病室を飛び出した。走って大丈夫かなと思ったけど、起きたばかりで疲れたのか身体を倒して脱力した。
お医者さんが来たのは5分ほどしてからだった。
お医者さんの説明だと傷は急所のちょっと横で、ナイフを抜かれたせいで失血死寸前だったらしい。それなのに3日で目を覚ましたことにお医者さんは驚いていたけど、涼は3日も眠っていたことに驚いた。
「うん。傷さえ塞がれば大丈夫です。後遺症も残りませんし、リハビリは少し必要ですがいずれ野球ができるようになりますよ」
その言葉を聞いてまた野球ができると二人は安心した。犯罪に巻き込まれて野球ができなくなっては、いくら恋人を守れたからと言っても納得できなかった。それに睦美が自分のせいで涼から野球を奪ってしまったと自分を責めてしまうかもしれない可能性も考えた。そうならずに良かったと心から思った。
「だけど、針が入っている患者に飛びつかないように」
睦美がお医者さんからお叱りを受けてしまった。
「ごめんなさい……」
「ではお大事に」
会釈をしてお医者さんと看護婦さんは部屋を出た。
それから睦美は待機していた涼の家族と睦美の家族を呼んできた。
「涼……よかった。本当によかった」
と、母の文絵は優しく涼を抱きしめた。常に柔らかい笑顔を絶やさない母さんの泣き顔を涼は初めて見た。
「お兄のバカ!睦美ちゃんを守ったのは偉いけど死んじゃったら意味ないよ」
次に菊からはお叱りを受け、父さんからもひと言もらってしまった。改めて、いろんな人に心配かけたなと涼は反省した。
逆に睦美の家族からはお礼を言われ、好物であるジビエを食べに行こうと提案され、涼は早く傷を塞ごうと決意した。
その後は久々の両家の再会ということもあって、親同士と子供同士で話したりしていたらあっという間に面会時間が終わろうとしていた。涼がもう大丈夫ということで、一旦引き上げることになった。だけど母さんと睦美だけは残って泊まることになった。

