片付け作業は思ったよりも早く終わってしまった。時計を見ると17時を指していてちょうど夕方のチャイムがなった。
涼が家から送った物も含めてそんなに多くはなかったけど、どこに何を仕舞おうか考えながらやるからもっと時間がかかるものだと思って夕食にちょうどいいタイミングで終わる計算だった。
「どうしようかな?」
ベッドに腰掛ける。弾力は硬めだけど涼にとっては好みの硬さだ。いっそのこと少し横になろうかなとも思ったけど毎日やってたランニングをしていないことを思い出した。ランニングと筋トレは野球のために毎日やっている。だけど今日は新しい土地に来たばかりで右も左もわからない。せっかくだからランニングコースを作るために町を探索するのもいいなと思った。
「善は急げだな」
さっきしまったエナメルバッグから青島高校のジャージを取り出す。背が伸びるようにわざと一つ上のサイズを買ってもらったからブカブカ気味だ。袖と裾を捲って調節していざ部屋を出ようと思ったが視界に一枚の写真が床に落ちていた。
ジャージを取り出すときに一緒に出ちゃったのかなと思い、仕舞おうと拾い上げる。
写っているのはリトルリーグ時代の最後の時期で、チームが全国大会出場を決めたときの集合写真だった。チームのメンバー以外にも保護者や関係者も一緒に写っている。
その中に、涼が憧れていた女子高生の姿もある。
「行ってくるよ。姉ちゃん」
そうつぶやき、写真を机に置いて部屋を出た。
太陽が山の陰に隠れそうなくらいまで落ちているから肌寒くなってきた。だけど山に雪が残ってないのは涼にとって新鮮だった。家とかも隙間がないんじゃないかと思うくらいの密度で建てられている。改めて違う町に来たって実感が出た。
少し脇道を歩いていると川に出た。地図アプリを見るとこの川はジグザグに走っていることがわかった。河川敷に沿って走れるみたいでコースにはいいかなと思い、実感するためにその道まで歩く。
狭い範囲で距離もそこそこ稼げ、いい感じのコースになりそうだと思い、涼は川沿いの道をコースに決めた。そして最終的に河川敷の公園についたところで時間を見ると出発してから、1時間近く経っていることがわかり、今日の探索はここまでだなと思った。自販機が見えたからそこで少し休んでから寮へ帰ることにした。
スポーツドリンクを買って自販機近くのベンチに腰を下ろすと同時に反対側の階段から人が降りてきた。涼と同じ青島高校のジャージを来た女の子だった。青をベースに肩から手に掛けてかかる白いライン、そして腕にある校章が緑色をしているので涼と同じ1年生だとわかった。
「あ、こんばん……は……」
「こちら……こそ……」
目の前にいるのは涼がよく知っていて、忘れられるはずがない人で、脳が理解するまでに時間がかかった。
「……涼?」
涼と同じくらいで同い年の女の子としては高めの身長と、スポーツをやって鍛えられたのがわかる体格と筋肉は昔とは違うけど、ショートのウルフカットが少し天然のパーマがかかったようなボーイッシュに見える、凛々しくて自信に満ちた顔つきは忘れるはずがなかった。
「む、睦美?」
二度と会えないと思ってた。さっき写真で涼の隣で拳を高く掲げている女の子、広川睦美だった。
涼が家から送った物も含めてそんなに多くはなかったけど、どこに何を仕舞おうか考えながらやるからもっと時間がかかるものだと思って夕食にちょうどいいタイミングで終わる計算だった。
「どうしようかな?」
ベッドに腰掛ける。弾力は硬めだけど涼にとっては好みの硬さだ。いっそのこと少し横になろうかなとも思ったけど毎日やってたランニングをしていないことを思い出した。ランニングと筋トレは野球のために毎日やっている。だけど今日は新しい土地に来たばかりで右も左もわからない。せっかくだからランニングコースを作るために町を探索するのもいいなと思った。
「善は急げだな」
さっきしまったエナメルバッグから青島高校のジャージを取り出す。背が伸びるようにわざと一つ上のサイズを買ってもらったからブカブカ気味だ。袖と裾を捲って調節していざ部屋を出ようと思ったが視界に一枚の写真が床に落ちていた。
ジャージを取り出すときに一緒に出ちゃったのかなと思い、仕舞おうと拾い上げる。
写っているのはリトルリーグ時代の最後の時期で、チームが全国大会出場を決めたときの集合写真だった。チームのメンバー以外にも保護者や関係者も一緒に写っている。
その中に、涼が憧れていた女子高生の姿もある。
「行ってくるよ。姉ちゃん」
そうつぶやき、写真を机に置いて部屋を出た。
太陽が山の陰に隠れそうなくらいまで落ちているから肌寒くなってきた。だけど山に雪が残ってないのは涼にとって新鮮だった。家とかも隙間がないんじゃないかと思うくらいの密度で建てられている。改めて違う町に来たって実感が出た。
少し脇道を歩いていると川に出た。地図アプリを見るとこの川はジグザグに走っていることがわかった。河川敷に沿って走れるみたいでコースにはいいかなと思い、実感するためにその道まで歩く。
狭い範囲で距離もそこそこ稼げ、いい感じのコースになりそうだと思い、涼は川沿いの道をコースに決めた。そして最終的に河川敷の公園についたところで時間を見ると出発してから、1時間近く経っていることがわかり、今日の探索はここまでだなと思った。自販機が見えたからそこで少し休んでから寮へ帰ることにした。
スポーツドリンクを買って自販機近くのベンチに腰を下ろすと同時に反対側の階段から人が降りてきた。涼と同じ青島高校のジャージを来た女の子だった。青をベースに肩から手に掛けてかかる白いライン、そして腕にある校章が緑色をしているので涼と同じ1年生だとわかった。
「あ、こんばん……は……」
「こちら……こそ……」
目の前にいるのは涼がよく知っていて、忘れられるはずがない人で、脳が理解するまでに時間がかかった。
「……涼?」
涼と同じくらいで同い年の女の子としては高めの身長と、スポーツをやって鍛えられたのがわかる体格と筋肉は昔とは違うけど、ショートのウルフカットが少し天然のパーマがかかったようなボーイッシュに見える、凛々しくて自信に満ちた顔つきは忘れるはずがなかった。
「む、睦美?」
二度と会えないと思ってた。さっき写真で涼の隣で拳を高く掲げている女の子、広川睦美だった。

