2日後の朝9時過ぎ。涼と睦美は遊園地の入り口で霧島さんに見送られながら出発した。平日だけど来園者はいるが、開園時間後は人がいなくなる時間があってそのタイミングでゲートを使わせてもらった。
「いいんですか。遊園地のお土産ですよね」
だけど涼と睦美はそれぞれ遊園地で売られているマスコットの小さなぬいぐるみを霧島さんからもらった。恐竜みたいなキャラが遊園地に植えられている花の冠をかぶっている結構かわいいぬいぐるみだ。それを二つずつ渡してくれた。
「俺が金出してるから大丈夫だ。二人のご家族、遊園地を結構気に入ってくれたみたいだし。それに長いことお子さんを返せなかったお詫びでもある」
霧島さんも思うことがあったみたいだ。そういうことならありがたくいただいておこう
「「ありがとうございます」」
「おう。親御さんによろしく言っといてくれ。あ、忘れてた。二人にはこれを渡さないと」
同じく遊園地のマスコットのおもちゃを渡された。
「これは昨日言った救難信号を発する機械だ」
確かに昨日の夕食のときに異形化した人全員を集められて霧島さんと陽菜さん、これを作った諏訪田さんが説明していた。これはOB、OGも持って、いざというとき仲間を呼べるようにしたものだ。自分たち以外助けを求めることができない涼と睦美にとってはありがたいものだ。
「二人は敵に顔を見られているから念のため陽菜を福島市あたりに派遣しとく。だから安心してリラックスしてこい」
「「ありがとうございます」」
「おう。じゃあ、行ってこい」
「「行ってきます」」
挨拶してからモノレールに乗り込み、東京駅を目指した。
平日のお昼近い時間だからか新幹線の自由席はあまり人は乗っていなかった。前は上京した時で新生活の時期だったから満席くらいだったから窮屈に感じたけど、今日はゆったりとできている。
「やっぱり高校生いないね」
ふと窓の外を見た睦美がつぶやいた。この時間は涼と睦美の同い年の人たちは学校に行っているのがほとんどで、通過した駅には平日が休日の大人しかいなかった。
「だね」
「私たち珍しい分類に入るね」
「確かに」
そこから新幹線の中や外の景色を見て何かを見つけては、面白おかしく連想しながら喋った。
しかし東京から郡山はあっという間で気が付いたらもう降りる時間になっていた。
「じゃあ火曜日ね」
「うん。火曜日に」
ドアが閉まる前にグローブでタッチするようにハイタッチした。睦美の乗った新幹線が見えなくなるまで見送ってから実家近くの駅へ行く磐越線のホームへ降りた。
「やっぱり暑いんだな」
冬は雪が降る地域だけど、10月の終わりまで暑いなんてこともある。今年もそんな感じになるのかなと思いながら、電車に乗り込んで冷房の下を陣取った。
家に着いたときは誰もいなくて待ちぼうけを食らったけど、5分もしないうちに母の文絵が帰ってきた。
「おかえり。涼」
「ただいま、母さん」
仕事を一時的に抜け出してきてくれたみたいで、鍵を開けるとすぐに戻ってしまった。でもリビングには作り置きの朝食がおいてあった。
「いただきます」
久々に食べた母さんの料理は懐かしく感じた。
一日目は帰ってきた菊になかなか戻らない涼に対して文句を言った後最新ゲームの対戦を強要された。おまけに腕を上げた菊にボコボコにされてしまったけど、それもまた泣けるくらい楽しかった。
「父さんが知り合いの猟師さんの経営するお店に連れて行ってくれてね」
「おー!何食べたの?鹿?イノシシ?」
「今日は鹿。僕は鹿肉のほうが好きだからこっちでよかった」
「やっぱり涼はそこ譲れないよね。あ、私も今日は海鮮丼だよ。ハマチ大盛」
「睦美もそこは譲れないよね」
「もちろん」
夜は睦美と電話をする。5日後に戻るとはいえ、睦美の声がしないと落ち着かない。
「あ、霧島さんへのメッセージ!!」
「ヤバイ!いったん切るよ」
「うん!」
だけど夢中になりすぎて、霧島さんと約束してたメッセージを送るのを忘れそうになった。
「危ない危ない」
危うくいたずらをした白鳥兄妹と同じ道を行くところだった。
涼の帰省は特にトラブルもなく過ぎていった。二日目には通っていたジムに顔を出して、オーナーが言葉巧みに大会へ出そうとしたり、中学時代の友達と会って心配されたりと楽しい時間が続いた。
そして帰る日の朝、睦美と寄り道をしに行くために新幹線のホームに立った。見送りに家族が来てくれた。
「じゃあ気を付けてね」
「お兄!今度はこっちが遊びに行くから」
「待ってるよ」
新幹線に乗り込み、昔松月家が住んでいて、睦美と野球をした山形を目指した。
「いいんですか。遊園地のお土産ですよね」
だけど涼と睦美はそれぞれ遊園地で売られているマスコットの小さなぬいぐるみを霧島さんからもらった。恐竜みたいなキャラが遊園地に植えられている花の冠をかぶっている結構かわいいぬいぐるみだ。それを二つずつ渡してくれた。
「俺が金出してるから大丈夫だ。二人のご家族、遊園地を結構気に入ってくれたみたいだし。それに長いことお子さんを返せなかったお詫びでもある」
霧島さんも思うことがあったみたいだ。そういうことならありがたくいただいておこう
「「ありがとうございます」」
「おう。親御さんによろしく言っといてくれ。あ、忘れてた。二人にはこれを渡さないと」
同じく遊園地のマスコットのおもちゃを渡された。
「これは昨日言った救難信号を発する機械だ」
確かに昨日の夕食のときに異形化した人全員を集められて霧島さんと陽菜さん、これを作った諏訪田さんが説明していた。これはOB、OGも持って、いざというとき仲間を呼べるようにしたものだ。自分たち以外助けを求めることができない涼と睦美にとってはありがたいものだ。
「二人は敵に顔を見られているから念のため陽菜を福島市あたりに派遣しとく。だから安心してリラックスしてこい」
「「ありがとうございます」」
「おう。じゃあ、行ってこい」
「「行ってきます」」
挨拶してからモノレールに乗り込み、東京駅を目指した。
平日のお昼近い時間だからか新幹線の自由席はあまり人は乗っていなかった。前は上京した時で新生活の時期だったから満席くらいだったから窮屈に感じたけど、今日はゆったりとできている。
「やっぱり高校生いないね」
ふと窓の外を見た睦美がつぶやいた。この時間は涼と睦美の同い年の人たちは学校に行っているのがほとんどで、通過した駅には平日が休日の大人しかいなかった。
「だね」
「私たち珍しい分類に入るね」
「確かに」
そこから新幹線の中や外の景色を見て何かを見つけては、面白おかしく連想しながら喋った。
しかし東京から郡山はあっという間で気が付いたらもう降りる時間になっていた。
「じゃあ火曜日ね」
「うん。火曜日に」
ドアが閉まる前にグローブでタッチするようにハイタッチした。睦美の乗った新幹線が見えなくなるまで見送ってから実家近くの駅へ行く磐越線のホームへ降りた。
「やっぱり暑いんだな」
冬は雪が降る地域だけど、10月の終わりまで暑いなんてこともある。今年もそんな感じになるのかなと思いながら、電車に乗り込んで冷房の下を陣取った。
家に着いたときは誰もいなくて待ちぼうけを食らったけど、5分もしないうちに母の文絵が帰ってきた。
「おかえり。涼」
「ただいま、母さん」
仕事を一時的に抜け出してきてくれたみたいで、鍵を開けるとすぐに戻ってしまった。でもリビングには作り置きの朝食がおいてあった。
「いただきます」
久々に食べた母さんの料理は懐かしく感じた。
一日目は帰ってきた菊になかなか戻らない涼に対して文句を言った後最新ゲームの対戦を強要された。おまけに腕を上げた菊にボコボコにされてしまったけど、それもまた泣けるくらい楽しかった。
「父さんが知り合いの猟師さんの経営するお店に連れて行ってくれてね」
「おー!何食べたの?鹿?イノシシ?」
「今日は鹿。僕は鹿肉のほうが好きだからこっちでよかった」
「やっぱり涼はそこ譲れないよね。あ、私も今日は海鮮丼だよ。ハマチ大盛」
「睦美もそこは譲れないよね」
「もちろん」
夜は睦美と電話をする。5日後に戻るとはいえ、睦美の声がしないと落ち着かない。
「あ、霧島さんへのメッセージ!!」
「ヤバイ!いったん切るよ」
「うん!」
だけど夢中になりすぎて、霧島さんと約束してたメッセージを送るのを忘れそうになった。
「危ない危ない」
危うくいたずらをした白鳥兄妹と同じ道を行くところだった。
涼の帰省は特にトラブルもなく過ぎていった。二日目には通っていたジムに顔を出して、オーナーが言葉巧みに大会へ出そうとしたり、中学時代の友達と会って心配されたりと楽しい時間が続いた。
そして帰る日の朝、睦美と寄り道をしに行くために新幹線のホームに立った。見送りに家族が来てくれた。
「じゃあ気を付けてね」
「お兄!今度はこっちが遊びに行くから」
「待ってるよ」
新幹線に乗り込み、昔松月家が住んでいて、睦美と野球をした山形を目指した。

