砂糖水

あなたって、まるで砂糖水みたい。
甘くて、おいしいのに、すぐ喉が渇く。

こんなに引き寄せられるのに、
どうしてか、満たされない。

玄関のドアが閉まる音が、やけに大きく響いた。
さっきまであんなに近くにいたのに、もう他人みたいに静かになる。

「気をつけてね」って言われた声を思い出しながら、階段を降りる。
優しいはずなのに、どこか遠い。

外に出ると、朝の空気が少しだけ冷たかった。
身体にはまだあなたの温度が残ってるのに、心だけが置いていかれてる気がする。

楽しかったはずなのに。
ちゃんと満たされたはずなのに。

どうして帰り道は、いつも少しだけ寂しいんだろう。

スマホを開く。
まだ何も来ていない通知欄を見て、そっと閉じる。

連絡が来るかどうかで、今日の意味が変わる気がしてる。

こんなふうに、あなたに少しずつ預けていくのは、本当はよくないってわかってる。

それでも、また会いたいと思ってしまう。

甘いのに、渇く。

その理由を、たぶん私は、もう知っている。