星屑みたいな恋だった。

部活が終わり、みんなが帰り出したため、私たち四人は陽菜の周りに集まる。

「陽菜、また私たちのこと巻き込んだでしょ」

千尋が苦笑しながら言う。

「えへへ、ごめんごめん」

陽菜は全く反省していない様子で笑った。

「まあ、私は別にいいけどね」

真帆は小さく呟く。

「私も全然大丈夫だよー」

紬が真帆に賛同する。

「うんうん」と私も頷いた。

「ありがとう!みんなならそう言ってくれると思ってた!頑張ろうね!」

「おー!」

「そういえばさ、春の大会ってどこまであるんだろう?県大会優勝しても甲子園じゃないよね?」

みんなで気合いを入れた後、紬が聞いてきた。

「たしかに。どこまでだろう」

真帆が首を傾げる。

「春は基本、県大会で二位以上に入れたら出場できる東海大会までかな。

県大会でいいところまでいったら、夏のシード権がもらえるの」

私が言うと、

「さすが花奈」

陽菜が肩をつついてきた。

私のお父さんは野球をずっとやっていたから、小さい頃からテレビや球場で野球を見る機会は多かったし、ルールもわかる。


「夏にもつながるんだね。

じゃあ結構大事な大会なんだ」

陽菜が言う。

「そういうことだよね。

秋だって優勝したし、春も県大会優勝できるんじゃない?」

「たしかに。

一年生の時に甲子園出場したから今年も夏行ってほしいなー」

千尋の意見に紬が賛同した。

そう、私たちの学校は二年前の夏に静岡県代表として甲子園に出場し、ベスト四まで勝ち進んだ。

今の監督になってからメキメキと力を伸ばしていて、全国でも強いと有名になっている。

「それに、藤原くんいるもんね」

そう、紬が付け足した。

「藤原くん?」

私が聞き返す。

「野球部の藤原拓夢。

同級生だから聞いたことくらいはあるでしょ?

結構有名だよ。

花奈って野球に詳しいんじゃないの?笑」

紬が答えた。

「あー、なんか聞いたことあるかも。

私はうちの高校の試合は全然見たことないからさ」

「なるほどね笑」

名前は聞いたことがあったし、廊下ですれ違ったことくらいはあるんだろうけれど、気にしたことがなかった。

それに、うちの学校は私立で学生数も多く、クラスが一学年十組以上あるので、いまだに顔が分からない人もいる。

藤原くんは一年生の秋から試合に出ていて、打撃も守備もすごいらしい。

真帆が詳しく教えてくれた。

でも、実際に話したことはないし、何度か廊下ですれ違ったことがあるくらいだろう。

だから、その時の私は、特に何も気に留めなかった。