星屑みたいな恋だった。

翌朝。

いつものように教室で陽菜たちと喋っていた。

「やっと金曜日だねー」

「ほんと、今週長かった」

真帆も小さく頷く。

「明日休みなの嬉しい」

「それもあるけど、野球部も試合だよ!」

陽菜が目を輝かせた。

「決勝だよね」

「そうそう」

「楽しみだね!」

紬が教室へ顔を出しながら言った。

「わ!びっくりした。なんだ、紬かー」

「急にごめんねー。廊下歩いてたら三人で話してるのが見えたからさ」

「んでさ、また現地集合にする?」

「うん。それでいいんじゃない?」

私は答える。

「私もそれでいいと思う!」と陽菜も賛同してくれて、初戦同様現地集合ということになった。

「勝ってほしいね」

真帆がそう言うと、みんなが「うん」と頷く。

私も自然と頷いていた。

土曜日の試合、楽しみだな。

そんなふうに思っている自分に気づいても、もう驚くことはなかった。

「やっほー。お、紬もいる」

ついには千尋までやってきた。

「そういえば、相手ってどこの高校なんだっけ?」

陽菜がふと思い出したように聞いた。

「確か…桜ヶ峰高校だったと思う」

私が答えると、千尋がスマホで大会の組み合わせを確認してくれた。

「うん、合ってる。桜ヶ峰高校だって」

「強いの?」

紬が身を乗り出した。

「毎回上位に食い込んでるってわけじゃないけど、決勝まで勝ち上がってきてるわけだから、弱くはないと思う」

「そうだよねー」

陽菜は腕を組みながら頷く。

「でも藤原くんたちなら勝てるよ!」

千尋のその言葉に、みんなも自然と笑顔になった。

朝のホームルームが終わると、一時間目、二時間目と授業はいつも通り進んでいく。

昼休みには五人で他愛ない話をして笑い合い、午後の授業では眠気と闘いながらノートを取る。

以前と変わらない学校生活のはずなのに、無意識に校庭へと視線を向けてしまう自分がいた。

もちろん、授業中に野球部が練習をしているわけがない。

それは分かっているはずなのに。

我ながら少しおかしくて、小さく笑ってしまった。