今週も木曜日が来た。
いつもの時間四時間目。
僕は少し早く選択授業の教室へと来ていた。
なんとなくそわそわしたからである。ついこの間公園で疑似恋愛を約束したばかり、あれから初めての木曜日である今日。彼女ときちんと対面するのもあの時ぶりであるので、少し、いや、かなり緊張していた。
疑似恋愛を提案されたとはいえ、僕は彼女のことが好きなのだから、
僕からすればそれは疑似でもなんでもない。
彼女が知らないだけで、僕は普通の恋愛をしている。
学校で会っても挨拶を交わす程度でしっかりと話すタイミングはなかったし、
一緒にお弁当を食べたり、休み時間に話したり。なんてカップルがやりそうなことすらなんて声をかけていいか分からず、特に話をするわけでもなく木曜日が来てしまった。
彼女がくるまで椅子に座って礼儀正しく待っているのも、なんだかむず痒いので
自分の腕を枕にして机に伏した。目はぱっちりと開いているが、みんなには寝ていると思われているだろう。まだかまだかと待っていると、とうとうチャイムがなった。
バッと頭を上げ隣を見てみると、彼女はにこにこしながらこちらに手を小さく振っていた。
今日もいつも通り、文献の資料は人数分用意されておらず、彼女と机をくっつけて文献資料を眺める。
「裕太くん、ドキドキするね」
いつもは渡辺くんとかなべくんって呼ばれていたのに、何故か裕太くんと呼ばれたことに思わず声を上げそうになったが、授業中ということでなんとか自制することができた。
これがキュンキュンするというものなのか、表情には出さないようにして彼女を見る。
「ほんとにドキドキするからやめてよ」心底僕らしくないセリフだ。
普段の僕ならもっとあしらうようなセリフを吐くはずだ。自分の気持ちを素直に言うなんて絶対になかったのに、このキュンキュンという心は僕を素直にさせてしまうようだ。
「冗談やめてよ」と唇をとがらせながら僕の肩に軽くグーパンチをしてきた。
心無しか、彼女の顔は少し赤くなっていたのは、気温のせいだろうか?
授業も終盤には差し掛かり、その日の授業内容は全て終わったとのことで、残りの5分間は自由に過ごしてくださいと言い、黒板の掃除は始めていた。
「土曜日楽しみだね~」彼女が僕の方に体を向けて足をバタバタさせながら言ってきた。
「どこに行くか決まってるの?」僕はデートなんてしたことがない。
でも、デートは男性がリードするものだという、古臭い考えを持っていた。行きたいところがあるならば、事前に聞いておきたい。
「んー。どうしよっか、一緒に過ごせればそれだけでいいんだけどね」
彼女は頬杖をつきながら目線を右上に動かし、何かを考えている。
この子は僕のキュンキュンを引き出すのが上手いな。いや、僕がキュンキュンしやすい人なのか?と自問自答しつつ、「色々考えとくよ」とだけ答えておいた。
やがてチャイムがなり、お互いそれぞれの教室へ戻っていった。
いつもの時間四時間目。
僕は少し早く選択授業の教室へと来ていた。
なんとなくそわそわしたからである。ついこの間公園で疑似恋愛を約束したばかり、あれから初めての木曜日である今日。彼女ときちんと対面するのもあの時ぶりであるので、少し、いや、かなり緊張していた。
疑似恋愛を提案されたとはいえ、僕は彼女のことが好きなのだから、
僕からすればそれは疑似でもなんでもない。
彼女が知らないだけで、僕は普通の恋愛をしている。
学校で会っても挨拶を交わす程度でしっかりと話すタイミングはなかったし、
一緒にお弁当を食べたり、休み時間に話したり。なんてカップルがやりそうなことすらなんて声をかけていいか分からず、特に話をするわけでもなく木曜日が来てしまった。
彼女がくるまで椅子に座って礼儀正しく待っているのも、なんだかむず痒いので
自分の腕を枕にして机に伏した。目はぱっちりと開いているが、みんなには寝ていると思われているだろう。まだかまだかと待っていると、とうとうチャイムがなった。
バッと頭を上げ隣を見てみると、彼女はにこにこしながらこちらに手を小さく振っていた。
今日もいつも通り、文献の資料は人数分用意されておらず、彼女と机をくっつけて文献資料を眺める。
「裕太くん、ドキドキするね」
いつもは渡辺くんとかなべくんって呼ばれていたのに、何故か裕太くんと呼ばれたことに思わず声を上げそうになったが、授業中ということでなんとか自制することができた。
これがキュンキュンするというものなのか、表情には出さないようにして彼女を見る。
「ほんとにドキドキするからやめてよ」心底僕らしくないセリフだ。
普段の僕ならもっとあしらうようなセリフを吐くはずだ。自分の気持ちを素直に言うなんて絶対になかったのに、このキュンキュンという心は僕を素直にさせてしまうようだ。
「冗談やめてよ」と唇をとがらせながら僕の肩に軽くグーパンチをしてきた。
心無しか、彼女の顔は少し赤くなっていたのは、気温のせいだろうか?
授業も終盤には差し掛かり、その日の授業内容は全て終わったとのことで、残りの5分間は自由に過ごしてくださいと言い、黒板の掃除は始めていた。
「土曜日楽しみだね~」彼女が僕の方に体を向けて足をバタバタさせながら言ってきた。
「どこに行くか決まってるの?」僕はデートなんてしたことがない。
でも、デートは男性がリードするものだという、古臭い考えを持っていた。行きたいところがあるならば、事前に聞いておきたい。
「んー。どうしよっか、一緒に過ごせればそれだけでいいんだけどね」
彼女は頬杖をつきながら目線を右上に動かし、何かを考えている。
この子は僕のキュンキュンを引き出すのが上手いな。いや、僕がキュンキュンしやすい人なのか?と自問自答しつつ、「色々考えとくよ」とだけ答えておいた。
やがてチャイムがなり、お互いそれぞれの教室へ戻っていった。
