夏休みもいよいよ終盤となった。なってしまったというべきだろうか。
僕と理沙の疑似恋愛も残りわずかとなった。
そんなある日、理沙からメッセージが来た。
「裕太はお金持っとるかね?」と唐突なメッセージ。
「お金に困ってるの?」
「いやいや、違うよ。お泊り旅行にいきたいのです」
冷や汗をかいた猫のスタンプが送られてくる。
「また一弥と細川さんも誘って?」
我ながらそんなわけないだろと思いながら聞いてみる。
「違うよ。今回は二人っきりだぞ♡」
追加で♡を抱いた猫のスタンプが送られてくる。
「福岡に行きたいの!」
「なんで福岡?」
「だって、死ぬ前に福岡ラーメンとかモツ鍋とか屋台ご飯食べたいんだもん」
お腹をさする猫のスタンプが送られてくる。
死ぬ前に行きたいなら、機会はいくらでもあるだろうとと思いつつも、
初めてのお泊りというワードに、思春期真っ只中な僕は否定する理由はなかった。
幸いにも、バイト代はデートにくらいしか使わなかったので、貯蓄は多少ある。
僕一人分であればお金はある。
「理沙はバイトしてないよね?お金あるの?」
「親が出してくれる。ちゃんと裕太と行くことも許可してもらってるよ」
何ということだ、親に僕の存在を話すだけでなく、お泊りデートをすることも
話しているのか。スマホを握る手が汗ばんできた。寛容な両親なのだろうか。
前に一度家族について話したことがある。
理沙は一人っ子で、お父さんは強面だが、優しくていつも味方をしてくれる
理沙にとってのヒーローだと言っていた。母親はその反対で理沙に対して
必要以上にグチグチと言ってくるらしい。おばあちゃんも一人同居しているらしいが、
心臓の病気で今は入院をしているらしい、前に電撃訪問をして、挨拶だけは僕もしている。
「親が了承してくれてるの?」
「うん。じゃなきゃお金出してくれないでしょ?」
男と泊まりなんて、ましてや思春期の男と。よく了承もらえたな⋯。
「でもね、ベットは必ず二つの部屋で、高校生らしい行動をしなさいって釘を差されたよ」
もちろんだ。僕に理沙を襲う勇気など微塵もなかったが、おそらくその約束をしたことで
了承を得たのだろう。約束は守りますと想像上の両親に感謝をしつつ、
それならばと、旅行に行くことを了承した。
「流石にご両親に挨拶したほうがいいよね?一応未成年同士で泊まるわけだし」
「律儀だね(笑)私がきちんと説明したから大丈夫だよ。楽しんでおいでって
言ってくれてるし、裕太は両親の前でナヨナヨしちゃうでしょ?そしたら
やっぱりだめですってなりかねないから大丈夫(笑)」
とんでもなく失礼なメッセージだな。と思いつつも、強面のお父さんの前で
僕がナヨナヨする姿は容易に想像ができてしまう。
「二十六日と二十七日の二日間はどうかね?」
「うん。その日なら大丈夫。バイトもないからいけるよ」
「じゃあ決定!」
同時に猫のスタンプが送られてきた。
プランはいつも通り理沙が組むとのことで、僕にも行きたいところあれば
教えてほしいと言われたが、僕自身は福岡は始めていく場所だから、
行きたいところと言われても何も出てこなかった。
あとは、僕自身が両親に了承を得なければならない。
流石に内緒で福岡旅行に行くのは、気が引けるし、何かあった時困るだろうし。
時刻は夜の八時を過ぎており、この時間は父親はすでに晩酌中で酔っぱらっているだろう。
母親は、普段は口うるさいけど、こういう時は味方してくれるはずだ。
一階におりると、予想通り父親は晩酌中。かなりビールが進んでいるようだ。
母親はリビングにあるテレビを見ていた。
「あのさ」二人に聞こえる声量で声をかける。
「今月の二十六日と二十七日に友達と旅行に行ってきてもいい?」
「はいよぉ」父親がつまみのちくわをほおばりながら答える。
「どこに行くのよ?」出来上がった父親を横目に母親が訪ねてきた。
「福岡旅行にいきたくってさ」
「誰と行くの?」
「あー。一弥だよ。それとクラスメイト」
咄嗟に嘘をついてしまった。流石に女の子と二人で行くなんて言えなかった。
やましい気持ちがあるわけではないが、彼女がいることも話していないので
説明が面倒くさくなると思ったからだ。
少なくとも疑似恋愛中は誰にも話すつもりはない。
本気で付き合えた時に周りに話せばいいと思っていた。
「まあ、それならいいけど、そのためにバイト一杯してたの?」
「うん、まあ、そうだね」歯切れ悪く返事をすると、母親はもうテレビの視聴に戻った。
後で一弥には口裏を合わせておこう⋯。とにかく了承を得れた事を理沙に報告しなくてはと
二階の部屋に戻った。
「僕も今両親の承諾取れたよ」嘘をついたことは口が裂けても言えなかった。
「やった!じゃあ当日楽しみにしててね」
僕と理沙の疑似恋愛も残りわずかとなった。
そんなある日、理沙からメッセージが来た。
「裕太はお金持っとるかね?」と唐突なメッセージ。
「お金に困ってるの?」
「いやいや、違うよ。お泊り旅行にいきたいのです」
冷や汗をかいた猫のスタンプが送られてくる。
「また一弥と細川さんも誘って?」
我ながらそんなわけないだろと思いながら聞いてみる。
「違うよ。今回は二人っきりだぞ♡」
追加で♡を抱いた猫のスタンプが送られてくる。
「福岡に行きたいの!」
「なんで福岡?」
「だって、死ぬ前に福岡ラーメンとかモツ鍋とか屋台ご飯食べたいんだもん」
お腹をさする猫のスタンプが送られてくる。
死ぬ前に行きたいなら、機会はいくらでもあるだろうとと思いつつも、
初めてのお泊りというワードに、思春期真っ只中な僕は否定する理由はなかった。
幸いにも、バイト代はデートにくらいしか使わなかったので、貯蓄は多少ある。
僕一人分であればお金はある。
「理沙はバイトしてないよね?お金あるの?」
「親が出してくれる。ちゃんと裕太と行くことも許可してもらってるよ」
何ということだ、親に僕の存在を話すだけでなく、お泊りデートをすることも
話しているのか。スマホを握る手が汗ばんできた。寛容な両親なのだろうか。
前に一度家族について話したことがある。
理沙は一人っ子で、お父さんは強面だが、優しくていつも味方をしてくれる
理沙にとってのヒーローだと言っていた。母親はその反対で理沙に対して
必要以上にグチグチと言ってくるらしい。おばあちゃんも一人同居しているらしいが、
心臓の病気で今は入院をしているらしい、前に電撃訪問をして、挨拶だけは僕もしている。
「親が了承してくれてるの?」
「うん。じゃなきゃお金出してくれないでしょ?」
男と泊まりなんて、ましてや思春期の男と。よく了承もらえたな⋯。
「でもね、ベットは必ず二つの部屋で、高校生らしい行動をしなさいって釘を差されたよ」
もちろんだ。僕に理沙を襲う勇気など微塵もなかったが、おそらくその約束をしたことで
了承を得たのだろう。約束は守りますと想像上の両親に感謝をしつつ、
それならばと、旅行に行くことを了承した。
「流石にご両親に挨拶したほうがいいよね?一応未成年同士で泊まるわけだし」
「律儀だね(笑)私がきちんと説明したから大丈夫だよ。楽しんでおいでって
言ってくれてるし、裕太は両親の前でナヨナヨしちゃうでしょ?そしたら
やっぱりだめですってなりかねないから大丈夫(笑)」
とんでもなく失礼なメッセージだな。と思いつつも、強面のお父さんの前で
僕がナヨナヨする姿は容易に想像ができてしまう。
「二十六日と二十七日の二日間はどうかね?」
「うん。その日なら大丈夫。バイトもないからいけるよ」
「じゃあ決定!」
同時に猫のスタンプが送られてきた。
プランはいつも通り理沙が組むとのことで、僕にも行きたいところあれば
教えてほしいと言われたが、僕自身は福岡は始めていく場所だから、
行きたいところと言われても何も出てこなかった。
あとは、僕自身が両親に了承を得なければならない。
流石に内緒で福岡旅行に行くのは、気が引けるし、何かあった時困るだろうし。
時刻は夜の八時を過ぎており、この時間は父親はすでに晩酌中で酔っぱらっているだろう。
母親は、普段は口うるさいけど、こういう時は味方してくれるはずだ。
一階におりると、予想通り父親は晩酌中。かなりビールが進んでいるようだ。
母親はリビングにあるテレビを見ていた。
「あのさ」二人に聞こえる声量で声をかける。
「今月の二十六日と二十七日に友達と旅行に行ってきてもいい?」
「はいよぉ」父親がつまみのちくわをほおばりながら答える。
「どこに行くのよ?」出来上がった父親を横目に母親が訪ねてきた。
「福岡旅行にいきたくってさ」
「誰と行くの?」
「あー。一弥だよ。それとクラスメイト」
咄嗟に嘘をついてしまった。流石に女の子と二人で行くなんて言えなかった。
やましい気持ちがあるわけではないが、彼女がいることも話していないので
説明が面倒くさくなると思ったからだ。
少なくとも疑似恋愛中は誰にも話すつもりはない。
本気で付き合えた時に周りに話せばいいと思っていた。
「まあ、それならいいけど、そのためにバイト一杯してたの?」
「うん、まあ、そうだね」歯切れ悪く返事をすると、母親はもうテレビの視聴に戻った。
後で一弥には口裏を合わせておこう⋯。とにかく了承を得れた事を理沙に報告しなくてはと
二階の部屋に戻った。
「僕も今両親の承諾取れたよ」嘘をついたことは口が裂けても言えなかった。
「やった!じゃあ当日楽しみにしててね」
