「…そう。凪斗がそこまで。」
「はい。」
舞花は驚いたものの、嬉しさもあった。
長年そばにいてくれて、愛してくれた凛花と離れ離れになるのが凪斗が来る前からずっと寂しいと思っていた。
凪斗はそれを考えてくれていたのか、そこまでしてくれるとは。
強引な人だなと思っていたことは撤回しようと決めた舞花だった。
「…ありがとう凛花。」
「…はい!舞花様。」
そう言ってお互い微笑みあった後
清原を出ていこうと用意していた荷物を舞花は持ち始める。
大きい鞄をありがたいことに凛花が持ってくれ舞花は学園の物が入った鞄を手に取る。
そして凛花と一緒に玄関へ向かえば、凪斗が舞花達を待つかのように立っていた。
「それで全部か?」
「ええ。」
「では、行こうか。」
そう言って凪斗と一緒に清原から出ようとしたとき
「お姉様!」
いつからか聞いていなかったあの声
そして突き放しても自分を姉と呼び続ける
美奈子が舞花達の方へやってくる。
悲しげな顔をして今にでも泣いてしまいそうな美奈子。
これを見て、殆どの人はどう思うだろうか。
当然舞花は嫌悪感を抱いていた。
隣にいた凪斗も不快感を覚えたのか美奈子の見る目が冷たかった。
「お姉様…花嫁になるというのは本当なのですか?」
「本当よ。私はここを出ていって東風谷家で暮らすこととなる。あなたと優しい家族と《《いつも通り》》に過ごせるでしょう。良かったじゃない?」
「…!待ってください…っ出ていくのですか?
私は嫌です…!お姉様が出ていくなんて…。」
「私は別にいいけれど?
むしろ清々するわ。ここを出ていくことができて。」
そう言えば美奈子は絶句した。
それを見て父は怒りを露わにしていた。
が、凪斗の前だ。もし、舞花を怒鳴りつければ
それ相応の罰を下される。
だから我慢するかのように唇を強くかんでいた。
そんな家族達に最後に舞花は深呼吸をしてから
言ってやった。
「…清原の当主様、奥様、美奈子様、
この時をもって清原を出ていきます。
今までありがとうございました。
これからは、お互い他人と過ごしましょう。
その方が清原の当主様もいいでしょう?」
そういえば、段々と心が雲のように軽くなっていった。
「舞花…!お前…っ」
父が私の方へやって来ようとした。
長年放置していた娘を名前で呼び歩み寄るとは、おかしいなと思う舞花。
「あら、私の名前覚えていたんですね?
私の名前なんて忘れられていると思っていました。
それに放置していた私に歩み寄ろうとするなんて。
おかしいですね。」
そう言えば、何も言えなくなる父。
散々放置していた娘に今更だ。
もういい。これからは他人となるのだから。
そう思って舞花は凪斗の方を向く。
「待たせてごめん凪斗。もういいわ。」
「…そうか。」
別れの言葉などこの人達にはいらない。
凪斗は、玄関の戸を開いて美奈子達の方を向く。
「では、舞花はこちらに引き取らせてもらう。」
そう言って凪斗は歩き出し、同時に舞花も凛花も歩き出した。
後ろからまだ、姉と呼び続ける声がしたが
無視をして、凪斗と一緒に東風谷家に向かう車に乗り込んだ。
「車を出せ。」
「かしこまりました。」
そう言うと、車のエンジンがかかり
ゆっくりと車が動き出していくうちに速度も早くなり
清原の屋敷は段々と小さくなっていきやがて見えなくなっていく様子を舞花はただ窓から見つめていた。
(さようなら。最悪が詰まった家。)
と思いを馳せた。
「はい。」
舞花は驚いたものの、嬉しさもあった。
長年そばにいてくれて、愛してくれた凛花と離れ離れになるのが凪斗が来る前からずっと寂しいと思っていた。
凪斗はそれを考えてくれていたのか、そこまでしてくれるとは。
強引な人だなと思っていたことは撤回しようと決めた舞花だった。
「…ありがとう凛花。」
「…はい!舞花様。」
そう言ってお互い微笑みあった後
清原を出ていこうと用意していた荷物を舞花は持ち始める。
大きい鞄をありがたいことに凛花が持ってくれ舞花は学園の物が入った鞄を手に取る。
そして凛花と一緒に玄関へ向かえば、凪斗が舞花達を待つかのように立っていた。
「それで全部か?」
「ええ。」
「では、行こうか。」
そう言って凪斗と一緒に清原から出ようとしたとき
「お姉様!」
いつからか聞いていなかったあの声
そして突き放しても自分を姉と呼び続ける
美奈子が舞花達の方へやってくる。
悲しげな顔をして今にでも泣いてしまいそうな美奈子。
これを見て、殆どの人はどう思うだろうか。
当然舞花は嫌悪感を抱いていた。
隣にいた凪斗も不快感を覚えたのか美奈子の見る目が冷たかった。
「お姉様…花嫁になるというのは本当なのですか?」
「本当よ。私はここを出ていって東風谷家で暮らすこととなる。あなたと優しい家族と《《いつも通り》》に過ごせるでしょう。良かったじゃない?」
「…!待ってください…っ出ていくのですか?
私は嫌です…!お姉様が出ていくなんて…。」
「私は別にいいけれど?
むしろ清々するわ。ここを出ていくことができて。」
そう言えば美奈子は絶句した。
それを見て父は怒りを露わにしていた。
が、凪斗の前だ。もし、舞花を怒鳴りつければ
それ相応の罰を下される。
だから我慢するかのように唇を強くかんでいた。
そんな家族達に最後に舞花は深呼吸をしてから
言ってやった。
「…清原の当主様、奥様、美奈子様、
この時をもって清原を出ていきます。
今までありがとうございました。
これからは、お互い他人と過ごしましょう。
その方が清原の当主様もいいでしょう?」
そういえば、段々と心が雲のように軽くなっていった。
「舞花…!お前…っ」
父が私の方へやって来ようとした。
長年放置していた娘を名前で呼び歩み寄るとは、おかしいなと思う舞花。
「あら、私の名前覚えていたんですね?
私の名前なんて忘れられていると思っていました。
それに放置していた私に歩み寄ろうとするなんて。
おかしいですね。」
そう言えば、何も言えなくなる父。
散々放置していた娘に今更だ。
もういい。これからは他人となるのだから。
そう思って舞花は凪斗の方を向く。
「待たせてごめん凪斗。もういいわ。」
「…そうか。」
別れの言葉などこの人達にはいらない。
凪斗は、玄関の戸を開いて美奈子達の方を向く。
「では、舞花はこちらに引き取らせてもらう。」
そう言って凪斗は歩き出し、同時に舞花も凛花も歩き出した。
後ろからまだ、姉と呼び続ける声がしたが
無視をして、凪斗と一緒に東風谷家に向かう車に乗り込んだ。
「車を出せ。」
「かしこまりました。」
そう言うと、車のエンジンがかかり
ゆっくりと車が動き出していくうちに速度も早くなり
清原の屋敷は段々と小さくなっていきやがて見えなくなっていく様子を舞花はただ窓から見つめていた。
(さようなら。最悪が詰まった家。)
と思いを馳せた。
