【※注意喚起】Vtuber『晴雨くもり』を絶対に推してはいけません

 以前から、私は超常的な現象が人間の身体に与える影響について、非常に強い興味があった。今回、興味深い症例を確認したため報告する。
 患者はO氏、▲県在住の32歳男性だ。その他の基本情報は別紙の添付書類を確認されたし。SNSの発信記録やブログ記事、近隣警察への相談受理表など、氏に関する様々な資料を収集し分析した。
 この症例で最も興味深い事象は、『晴雨くもり』という『推し』が中心に存在することである。O氏は『晴雨くもり』を推し始めてから異変に襲われた。

・自宅マンションベランダにおける観葉植物の切断、窓ガラスの掌紋があると訴える
・通勤電車内における車内モニター及び乗客のスマホ画面に『晴雨くもり』の姿を見る
・交際相手と不可解なやりとりをする

 病理組織検査で目、耳、脳に異常が確認された結果を鑑みて、これらは全て幻覚幻聴と考えられる。
 ベランダに吊るされていたという烏の死骸。
 これは『晴雨くもり』がO氏に見せた幻覚ではないだろうか。鼻の病理組織検査では異常が確認されなかった。O氏は烏の死骸が見えていても、異臭を感じなかったのはそのためである。
 O氏は継続的に『晴雨くもり』の動画配信を視聴することで、『目』、『耳』、『脳』に何らかの影響を受けたのだろう。O氏の記録を確認するに、『晴雨くもり』は動画配信の最後に天気を記録するよう視聴者に呼びかけていたようだ。この呼びかけにより、動画を視聴した後も深層心理下で『晴雨くもり』を意識させることができる。
『晴』『雨』『くもり』という日常的に触れる機会が多い言葉で作られた名前も、想起のしやすさや親しみやすさを担保している。性的露出を控えたキャラクターデザインも万人受けを狙ったものだろう。『晴雨くもり』はO氏を精神的に追い詰めることで、より依存性を高めたのだ。
 この『晴雨くもり』の正体について、私はある仮説を立てた。

 ――新種のウイルス。

 病原体は微粒子の形態とは限らない。従来のウイルスや細菌と異なる存在が見つかる可能性は十分にある。その場合のO氏の感染経路だが、『推し活』であったのではないか?
『推す』という行為は相手に心を開く、心の壁を無くす行為とも言える。それはつまり、心の免疫が機能していない状態だ。O氏は『晴雨くもり』に対する依存性が増し、推す度に心の免疫が減退。この未知のウイルスに感染したと考えられる。
 現在のところ、『晴雨くもり』なるVtuberが人工的に製作されたのか、それとも自然発生したのかは不明だ。科学的根拠のない主張にはなるが、超常的には非常に危険な存在と考える。
 さらに恐ろしいことに、ウイルスは進化する。『晴雨くもり』は姿形も名前もまるで異なる別の物体に変異し、我々の日常に侵入している危険性がある。

 今一度、心の免疫を減退させる『推す』という行為に強く注意喚起を促したい。