あやかしを慈しむ娘は不器用なマッドサイエンティストの愛に守られる

 すべて時雨から没収されたもので、喜助の操妖がいない。
 そのうえ。
「邪気を帯びてる」
 うっすらと差し込む光の下、あやかしたちは黒ずんで奇声を発していた。

***

「お父様、大変よ!」
「どうした」
 新聞を読んでいた喜助は、飛び込んできた白露に不快げに目を向けた。

「あの鳥のあやかしがここに来たの!」
「没収した中にいないと思ったら……隠していたのか?」

「優凪を襲っていたの。人を食べる鳥だったんだわ!」
「狂暴だな、すぐに行く!」
 どたどたと出て行く喜助に、白露はくすりと笑う。

「嘘なのに、お父様ったら」
 那河はこのまま優凪を殺すだろう。罪をあの鳥になすりつければ、那河を取り上げられることはない。
 白露はくすくすと笑いをこぼした。