鬼の花嫁~猫にまつわる超短編~


まるでどこぞの国の王と民衆のようだったわ。もしくは教祖と信者」

「……猫教とか? ちょっと入りたいかも……」

 もふもふパラダイスしかイメージできない。

 お布施はカツオかささみか迷うところである。

「いや、楽しそうにしてるけど、夜中に遭遇したらめちゃくちゃ怖かったんだから! この屋敷の猫たちは完全にまろとみるくに掌握されてるわ」

「うーん。やっぱり霊獣だからかな?」

「お願いだらか猫の反乱とか起こさないようにまろとみるくに言い聞かせといてよ。柚子だけが頼みの綱なんだから。ていうか、どうして夜中に集会みたいなの開いてたのか聞いといて! 怖すぎて夜も寝られないわよ」

 大げさなと思いつつ、本当にまろとみるくだというなら理由は柚子も気になる。

 しかし、まろとみるくは柚子の言葉を理解していても、柚子に猫語は分からない。

 そのため、子鬼を通して確認してみると、どうやらどこのメーカーのおやつが美味しいかアンケートを取っていたらしい。

 あまりにくだらなさすぎて、真相を知った透子は脱力していた。

「まぎらわしいわっ!」

 怒り心頭の透子だが、猫田家で暮らす猫たちが、まろとみるくに掌握されているのは変わりない。