#レモンフィルター

三日後。
クラスに美月が戻ってきた。
誰も気づかなかった。
いつもの地味な美月が、少しだけ明るくなって帰ってきただけだと思っていた。

「最近、表情が柔らかくなったね」って、担任の先生は言った。

教室の隅で、美月は静かに笑っていた。


私は果歩ちゃんの裏アカウントにログインした。

DMには、すでに何通ものメッセージが届いていた。

「私も綺麗になりたい」

「やり方を教えてください」

「果歩ちゃんみたいになりたい」

若い女の子たちからの、必死のメッセージ。
私は――いや、今は果歩ちゃんの容器をまとった私は――その中から一人を選んだ。