**「ハルシネーション(※その幸福な最適解は実在しません)」**

「理想的なインテリア」

152:本当にあった怖い名無し:2025/09/19(金) 17:50:10 ID:XXXXXXXX

今年の春。社会人になって社宅に引っ越した。結構いい部屋だったから、会社からもらった「入社祝い金」で、気合い入れてお洒落な部屋を作ろうと思ったんだ。

ただ、俺、インテリアのセンスが絶望的にない。だから、スマホのAIアプリに部屋の間取り写真を読み込ませて、「おしゃれなレイアウトやインテリアを提案してくれ」って頼んだんだ。

AIが提案してきたインテリアは5パターン。どれもこれも雑誌に出てくるみたいな部屋で「なかなかやるなぁ」って感心して見てたら、そのうちの1つが変だった。

153:本当にあった怖い名無し:2025/09/19(金) 17:53:25 ID:XXXXXXXX

その提案された部屋の写真。ソファが部屋の中央に置かれてるんだけど、そのソファに女性が座ってて、テレビを見てるんだ。
「この女は誰やねんw」って思わずツッコミ入れた。モデルハウスの写真みたいな感じで、妙に生活感がある感じに仕上がってた。

学習元のデータに入ってた女の人を一緒に生成したんだろうと思って、その時は深くは考えなかった。それに、その女の人が幸福な日常生活を楽しんでいる感じで、あんまり不気味さみたいなのはなかったんだよな。

むしろ、「こんなふうに恋人が泊まりにきたりするのかもな」と思ったりした。

結局、俺は、女性が写ってるインテリアレイアウトが一番気に入って、その通りに家具を配置して、新生活をスタートさせた。

154:本当にあった怖い名無し:2025/09/19(金) 17:56:40 ID:XXXXXXXX

最初は新生活を楽しんでいたんだけど、徐々に妙な違和感を覚えるようになった。

仕事を終えて、部屋の中にいると、視線を感じるようになったんだ。誰もいないはずなのに、ドアの隙間とか、クローゼットの奥とか、そんな場所からジッと見られてるような気がした。

「気のせいだ。疲れてるんだ」って無理やり言い聞かせてた。部屋に戻るのが嫌で、仲良くなった同期の部屋に入り浸ったりするようになってた。


155:本当にあった怖い名無し:2025/09/19(金) 18:00:15 ID:XXXXXXXX

そんなときに事件が起きたんだ。休日の夜に部屋でくつろいでたら、玄関のチャイムが鳴った。

「宅配便かな。なんか頼んだかな?」と思ってインターホンのモニターを確認した。モニターに映っていたのは、あの「AIが生成した女」だった。

俺は、一瞬だけど、本当に一瞬だけ「あ、あいつが出かけてるのにカギかけちゃってた」って、自然にそう思ったんだ。無意識に、鍵を開けようと、玄関ドアに向かおうとしていた。

すんでのところで「いやいやおかしいだろ!」って、理性がストップをかけた。俺に彼女はいない。そもそも、玄関にいる女は、AIが作った人間なんだ。

その間も、女はモニター越しにじっとこっちを見てた。そして、無言のままドアノブに手をかけて、ガチャガチャと音を立てて回し始めた。俺は心臓が口から飛び出しそうなくらい怖くて、その場に立ち尽くしてた。

156:本当にあった怖い名無し:2025/09/19(金) 18:03:00 ID:XXXXXXXX

しばらくして、ドアノブの音はやんだ。モニターを確認すると、女の姿はもうなかった。でも、その夜は一睡もできなかったし、家にいるのが嫌になった。

でも、社宅だから、そう簡単に引っ越すわけにもいかない。どうしようか悩んで、ふと思いついたんだ。

俺は、あのAIが提案したインテリアレイアウトの間取りを変更した。それから、生成写真で女が座ってたソファは捨てた。自分で適当に新しい家具を買い足した。

それからは、妙な視線を感じることはなくなった。もちろん、チャイムが鳴ることもない。


**生成AIの幸福なハルシネーションにご注意ください。彼女は神になろうとしています**