午後5時43分。
放課後の教室はしんと沈まり帰っている。
いつもなら持ってきたゲーム機でみんなで対戦している時間帯だ。でも今日は俺と委員長の2人きりだ。
いまから俺は、この委員長に…
告白するんだ。
ーーー【数時間前】
「よっしゃぁー!俺の勝ちぃ!」
昼休み、俺はクラスの男子数人と一緒に教室でトランプをしていた。
「げっ。まじかよ。俺がビリじゃねぇか。」
そして、8人でやったのにも関わらず7人に負けた。
しかも、これで負けた奴は女子の誰かに告白するって言う罰ゲーム付き。こんな罰ゲームを俺がすることになってしまったのだ。
「で、誰に告白すりゃ良いんだよ。」
この時まで俺はまぁいけるだろうと思っていた。今までの女子は全員俺を選んできたからだ。
「どうすっかなー?お前のことだからどんな奴に告白しても結果は同じだろうからなー。つまんなぇよな。」
「だよなー。」
その時、ガラっという音と共に教室のドアが開いた。
「すみません。蘭童(らんどう)さんいませんか?」
入ってきたのは生徒会委員長だ。この学校にある生徒会のメンバーはこの委員長だけだ。頭のいい奴もいねぇし、中学の頃問題ばっかり起こしてたような奴らしかこねぇ学校だから、唯一真面目な委員長が生徒会委員長らしい。
「蘭童ならここにいまーす。」
そう言って俺は蘭童を指差した。そしたら、委員長が蘭童の方を見て睨んだ。
「委員長さん、なんか用ですかー?」
「はい。そうです。あなた今日の昼休みに生徒会室にくるよう言いましたよね?」
そういえば今朝校門で新しいピアスつけてきてたから委員長から呼び出しくらってたな。
「やべ、すっかり忘れてた。わりぃわりぃ。」
そう言って委員長と生徒会室に行った。
「あ!いいこと思いついた!」
急に隣にいた優里(ゆうり)が言った。
「委員長に罰ゲームで嘘告するってのはどうだ⁉︎」
げっ。まじか。あの、毒舌地味委員長に告白かよ。
「無理。さすがにあの委員長に告白は嫌だ。」
「ルールなんだからちゃんとやれよ。じゃあ今日の放課後この教室で告白しろよ。」
「チっ。わかったよ。」
俺はイヤイヤながらオッケーした。
「でもな〜。玲央のことだからもしかしたら委員長からオッケー貰うんじゃね?」
「あり得るだろうな。先生に告ったらまさかのオッケー貰ったやつだし(笑)」
「黒歴史出してくんな(笑)」
俺は苦笑いでそう言ったが、内心では否定できなかった。今までふられたことも無かったからだ。
最低でも「冗談言わないでください」って言われるだけとかだろ。そう思っていた。
「まぁ楽しみにしてるな。」
「了解」
