狐の悪霊は、気がつけば二匹とも野上君の式になっていた。
野上君に倒された二匹かなり弱っていたので、放っておけば消滅するところを、野上君が式にすることで助けたらしかった。二匹は双子であると同時に、やかましかった。
「結愛どの! 結愛どの! よろしくお願いします」
「結愛は耳と尻尾があれば狐でも、やってけそーだな」
礼儀正しい方をソラ、ツンデレな方をウミと、私が名づけた。
「ねえ、二匹って他の人には見えてるの?」
「いや、霊力が生半可な奴には見えないよ。それに、普段は隠しておこうと思ってる」
「私って、霊力高かったかしら? 霊なんて、見えたことなかったと思うんだけど」
「えっと……」
私が聞くと、野上君は困った様にコンビニで買ったコロッケパンを手の上で転がしていた。ランチタイムはとっくに過ぎていたが、野上君はパンの袋を開けると、かぶりつきながら私の質問に答えてくれた。
「結愛は、霊力が弱かったけど、日に日に強くなっているみたいだな。俺も何となくしか、分からないけど」
「それって、私の前世が妖だから?」
「分からない──何とも言えないよ。ただ俺と一緒にいることで、感化された可能性はある」
野上君に言われて、妖だったころの記憶は戻らないものの、野上君を日に日に『懐かしい』と思っている自分に気がついていた。
「まっ、霊力はあってもなくても俺が傍にいて守るから、何も心配いらないけどな」
笑っている野上君につられて、つい私も笑ってしまった──確かに安倍晴明の生まれ変わりが傍にいれば、何も心配はいらないのかもしれない。
野上君に倒された二匹かなり弱っていたので、放っておけば消滅するところを、野上君が式にすることで助けたらしかった。二匹は双子であると同時に、やかましかった。
「結愛どの! 結愛どの! よろしくお願いします」
「結愛は耳と尻尾があれば狐でも、やってけそーだな」
礼儀正しい方をソラ、ツンデレな方をウミと、私が名づけた。
「ねえ、二匹って他の人には見えてるの?」
「いや、霊力が生半可な奴には見えないよ。それに、普段は隠しておこうと思ってる」
「私って、霊力高かったかしら? 霊なんて、見えたことなかったと思うんだけど」
「えっと……」
私が聞くと、野上君は困った様にコンビニで買ったコロッケパンを手の上で転がしていた。ランチタイムはとっくに過ぎていたが、野上君はパンの袋を開けると、かぶりつきながら私の質問に答えてくれた。
「結愛は、霊力が弱かったけど、日に日に強くなっているみたいだな。俺も何となくしか、分からないけど」
「それって、私の前世が妖だから?」
「分からない──何とも言えないよ。ただ俺と一緒にいることで、感化された可能性はある」
野上君に言われて、妖だったころの記憶は戻らないものの、野上君を日に日に『懐かしい』と思っている自分に気がついていた。
「まっ、霊力はあってもなくても俺が傍にいて守るから、何も心配いらないけどな」
笑っている野上君につられて、つい私も笑ってしまった──確かに安倍晴明の生まれ変わりが傍にいれば、何も心配はいらないのかもしれない。

