「それより結愛、前に話していた『誰かが、捜査を混乱させるために手紙を書いたんじゃないか』っていう話だけど、麻薬の話が嘘なら、誰が何のために嘘をついたのかしら?」
玲奈の言葉に、私は首をひねった。
「門田さんが手紙を受け取った時に、田辺さんが亡くなっていた可能性が高いなら、門田さんの鞄に手紙を入れられた人物は限られてくるわ」
「自作自演って線も、捨てきれないんじゃないか?」
門田さんから話を聞いていない野上君は、門田さんが自分で書いたのではないかと言っていた。
「門田さんは、田辺さんがいなくなって心配で泣いてたのよ。あれが演技とは、とても思えないわ。玲奈は、どう思う?」
「私も同感。あれが演技なら、アカデミー賞もんよ」
女性陣二人に言われて、野上君は顔を顰めていた。
「そうなのか? でも女性なら、誰かを騙すために涙を流したりするんじゃないか?」
そう言った野上君は、玲奈の反感を買っていた。けれど、先入観をもってはいけないというのは、何かを調べたりする上で大切なことだ。
「可能性の一つとしては、考えてみてもいいかもしれないわね」
喫茶レーベルからの帰りがけに、田辺さんが見つかった空き地へ寄ってみると、以前来た時にいた警察官はいなくなっていた。捜査のためか、雑草がほとんど刈り取られている。
「……」
空き地の入り口で手を合わせていると、雑誌が落ちているのが目に入った──道端に捨てられている雑誌に違和感を覚えて、何となく手に取って開いてみると、ページの端が折られていた。
「結愛、気になるの? 空き地での捜査は終わってるから、持って帰ってもいいんじゃない?」
雑誌が気になってしまった私は、玲奈の言葉に頷いた。帰路につくと考えていた──このまま終わりにしていいのか、ということを。
玲奈の言葉に、私は首をひねった。
「門田さんが手紙を受け取った時に、田辺さんが亡くなっていた可能性が高いなら、門田さんの鞄に手紙を入れられた人物は限られてくるわ」
「自作自演って線も、捨てきれないんじゃないか?」
門田さんから話を聞いていない野上君は、門田さんが自分で書いたのではないかと言っていた。
「門田さんは、田辺さんがいなくなって心配で泣いてたのよ。あれが演技とは、とても思えないわ。玲奈は、どう思う?」
「私も同感。あれが演技なら、アカデミー賞もんよ」
女性陣二人に言われて、野上君は顔を顰めていた。
「そうなのか? でも女性なら、誰かを騙すために涙を流したりするんじゃないか?」
そう言った野上君は、玲奈の反感を買っていた。けれど、先入観をもってはいけないというのは、何かを調べたりする上で大切なことだ。
「可能性の一つとしては、考えてみてもいいかもしれないわね」
喫茶レーベルからの帰りがけに、田辺さんが見つかった空き地へ寄ってみると、以前来た時にいた警察官はいなくなっていた。捜査のためか、雑草がほとんど刈り取られている。
「……」
空き地の入り口で手を合わせていると、雑誌が落ちているのが目に入った──道端に捨てられている雑誌に違和感を覚えて、何となく手に取って開いてみると、ページの端が折られていた。
「結愛、気になるの? 空き地での捜査は終わってるから、持って帰ってもいいんじゃない?」
雑誌が気になってしまった私は、玲奈の言葉に頷いた。帰路につくと考えていた──このまま終わりにしていいのか、ということを。

