◇ ◇
――3人の姿が見えなくなって、白川はけっと舌打ちをする。
「猫に釣られて来たんか知らんけど、面倒やなぁ。場所変えやなあかんやないか」
ぶつぶつとひとり言で文句を言う。そんな足元にはみゃあみゃあと鳴きながら、子猫達が足に擦り寄る。そんな光景を、冷たい目で見下ろした。
「まぁええわ」
気持ちを入れ直し、銀色の器の方に近付いていく。手に持っていたキャットフードを入れると、子猫達は一斉に飛び付いた。
カリカリとキャットフードを食べる、いい音が聞こえてくる。ご飯に夢中な子猫を1匹捕まえて、白川は股の間を確認した。
「こいつは雄か。こいつは?」
2匹目、3匹目と全員を確認する。
「雌はぶちだけか。そしたらこいつでええわ」
3匹の中から無作為に、1匹の首根っこを掴む。ご飯から引き離されるが抵抗なく宙に浮いた黒猫は、ぽいと地面に落とされた。
「みゃー」
「ドス」
一言。鳴いた黒猫の喉元に包丁を刺す。止めに喉を裂き、ポケットの中からくしゃくしゃに丸めたビニール袋を出した。包丁に刺さったままの黒猫を袋に入れて、封を縛る。
ここまでの一連の動作に、白川の迷いは一切なかった。
仲間が1匹いなくなっても、3匹の子猫達は気付かない。一心に餌を食べ続ける様子を見て、白川は鼻で笑う。
「アホやな、こいつら。せやけど命を捧げるに、ほんまちょうどええわ。雄と雌1匹ずつさえ残しとけば、勝手に増えていくんやから」
よいしょと立ち上がり、子猫達には見向きもせずに林を出ていく。
袋から滲み出た血をぽたぽたと落としながら、白川はくくと笑みを浮かべた。
「後は毛だけやけど、当ても出来たしなぁ」
――3人の姿が見えなくなって、白川はけっと舌打ちをする。
「猫に釣られて来たんか知らんけど、面倒やなぁ。場所変えやなあかんやないか」
ぶつぶつとひとり言で文句を言う。そんな足元にはみゃあみゃあと鳴きながら、子猫達が足に擦り寄る。そんな光景を、冷たい目で見下ろした。
「まぁええわ」
気持ちを入れ直し、銀色の器の方に近付いていく。手に持っていたキャットフードを入れると、子猫達は一斉に飛び付いた。
カリカリとキャットフードを食べる、いい音が聞こえてくる。ご飯に夢中な子猫を1匹捕まえて、白川は股の間を確認した。
「こいつは雄か。こいつは?」
2匹目、3匹目と全員を確認する。
「雌はぶちだけか。そしたらこいつでええわ」
3匹の中から無作為に、1匹の首根っこを掴む。ご飯から引き離されるが抵抗なく宙に浮いた黒猫は、ぽいと地面に落とされた。
「みゃー」
「ドス」
一言。鳴いた黒猫の喉元に包丁を刺す。止めに喉を裂き、ポケットの中からくしゃくしゃに丸めたビニール袋を出した。包丁に刺さったままの黒猫を袋に入れて、封を縛る。
ここまでの一連の動作に、白川の迷いは一切なかった。
仲間が1匹いなくなっても、3匹の子猫達は気付かない。一心に餌を食べ続ける様子を見て、白川は鼻で笑う。
「アホやな、こいつら。せやけど命を捧げるに、ほんまちょうどええわ。雄と雌1匹ずつさえ残しとけば、勝手に増えていくんやから」
よいしょと立ち上がり、子猫達には見向きもせずに林を出ていく。
袋から滲み出た血をぽたぽたと落としながら、白川はくくと笑みを浮かべた。
「後は毛だけやけど、当ても出来たしなぁ」

