異類婚のススメ

 落ち目のアイドルは、故郷の島民を皆殺しにする事で、長年続いた神の嫁入りという名の人身御供に終止符を打った。数か月前、若い頃の先代の妹に似ているという理由で花嫁に選ばれた沙夜子は、ホットケーキを焼きながら思い返す。……確かに自分は、島からの脱出に夢中で島の最期を全て見届けたわけではない。部屋を見回っていた白い毛玉――小型犬サイズまで縮んだ『旦那様』が朝食を作り終えた沙夜子の膝にちょこんと乗り上げて撫でろアピールをしてくる。……社は無理でも、祭壇は作った方がいいだろうか。