「先に私を見捨てたのはお父様です。この人に至っては私を女中扱い。母娘そろってさんざんいびってきて、なのに困ったら私に助けろだなんて、虫が良すぎる!」
「なんて意地悪を言うの! だから人から嫌われるのよ」
「あなたに嫌われたって平気」
燈子は涙をこぼすまいと耐えながら麻子を睨みつける。
「お父様もあなたも、もう二度と颯雅様にかかわらないで!」
「燈子……なんてひどいことを言うんだ。琴絵があの世で泣いてるぞ」
正雄は滂沱の涙をこぼしながら詰め寄る。
「あなたに母のことを語る資格はありません。看病なんて一度もしなかったくせに!」
燈子に動揺はなかった。
「お帰りください。颯雅様に迷惑をかけないで」
凛として言い放つ燈子に、正雄は悄然とうなだれた。
「親に向かってなんて言いぐさ。親不孝者!」
麻子が手を振り上げるが、即座にその手を颯雅がつかむ。
「痴れ者が。今まで俺の燈子にさんざん暴力を振るってきたようだな。警察に通報してやるから覚悟しろ」
「な……!」
麻子は言葉をなくした。
スエがそっと颯雅のそばに寄り、正雄たちに言う。
「お見送りいたします。どうぞこちらへ」
颯雅の手を振りほどいた麻子がぷりぷり怒りながら歩き出す。
「なんて親不孝な!」
「うう、俺は不幸だ」
正雄は涙をぬぐいもせず立ち上がってそれに続いた。
「なんて意地悪を言うの! だから人から嫌われるのよ」
「あなたに嫌われたって平気」
燈子は涙をこぼすまいと耐えながら麻子を睨みつける。
「お父様もあなたも、もう二度と颯雅様にかかわらないで!」
「燈子……なんてひどいことを言うんだ。琴絵があの世で泣いてるぞ」
正雄は滂沱の涙をこぼしながら詰め寄る。
「あなたに母のことを語る資格はありません。看病なんて一度もしなかったくせに!」
燈子に動揺はなかった。
「お帰りください。颯雅様に迷惑をかけないで」
凛として言い放つ燈子に、正雄は悄然とうなだれた。
「親に向かってなんて言いぐさ。親不孝者!」
麻子が手を振り上げるが、即座にその手を颯雅がつかむ。
「痴れ者が。今まで俺の燈子にさんざん暴力を振るってきたようだな。警察に通報してやるから覚悟しろ」
「な……!」
麻子は言葉をなくした。
スエがそっと颯雅のそばに寄り、正雄たちに言う。
「お見送りいたします。どうぞこちらへ」
颯雅の手を振りほどいた麻子がぷりぷり怒りながら歩き出す。
「なんて親不孝な!」
「うう、俺は不幸だ」
正雄は涙をぬぐいもせず立ち上がってそれに続いた。



