颯雅の姿を見た病狗は怒りと喜びでだだっと道へと駆け寄った。
「待っていたぞ、狼のなりそこない」
病狗の言葉に、颯雅は嘲笑を返す。
「犬のなりそこないが偉そうに」
「なんだと!」
病狗が激昂し、周囲にいたあやかしの犬たちがいっせいに唸り声をあげる。
忍びやかに動いた彼らは、すでに周囲を何重にも取り囲んでいる。
これでは燈子を乗せて車で脱出することは無理だ。
颯雅は手に持っていたサーベルをすらりと抜いて鞘を捨てる。
「燈子は車に乗っていろ」
「でも……」
「足手まといだ」
断言され、燈子はぐっとこらえてよろよろと歩く。
確かに邪魔にしかならない。車に乗ればあやかしの犬からの攻撃も届かないだろうし、颯雅が心置きなく戦えるはずだ。
燈子が車に乗って扉を閉めるまでの間、颯雅は病狗にひたと視線を合わせてはずさない。
「無駄なあがきよ」
くくく、と病狗は嘲笑う。
「お前は人間の姿だと弱いことはわかっている」
「病狗程度には充分だ」
「みじめな強がりだ。行け!」
号令で、あやかしの犬が一斉に颯雅にとびかかる。
颯雅はよけながらも一体を斬り、返す刀でもう一体を斬る。
「待っていたぞ、狼のなりそこない」
病狗の言葉に、颯雅は嘲笑を返す。
「犬のなりそこないが偉そうに」
「なんだと!」
病狗が激昂し、周囲にいたあやかしの犬たちがいっせいに唸り声をあげる。
忍びやかに動いた彼らは、すでに周囲を何重にも取り囲んでいる。
これでは燈子を乗せて車で脱出することは無理だ。
颯雅は手に持っていたサーベルをすらりと抜いて鞘を捨てる。
「燈子は車に乗っていろ」
「でも……」
「足手まといだ」
断言され、燈子はぐっとこらえてよろよろと歩く。
確かに邪魔にしかならない。車に乗ればあやかしの犬からの攻撃も届かないだろうし、颯雅が心置きなく戦えるはずだ。
燈子が車に乗って扉を閉めるまでの間、颯雅は病狗にひたと視線を合わせてはずさない。
「無駄なあがきよ」
くくく、と病狗は嘲笑う。
「お前は人間の姿だと弱いことはわかっている」
「病狗程度には充分だ」
「みじめな強がりだ。行け!」
号令で、あやかしの犬が一斉に颯雅にとびかかる。
颯雅はよけながらも一体を斬り、返す刀でもう一体を斬る。



