遅くとも朝にはスエが燈子の不在に気付いて颯雅に連絡し、運がよければあやかしの討伐隊を編成して退治に来てくれるかもしれない。
そのころには自分の命がなくても、きっと多くの人を助けることになるから。
燈子は必死に歩く。方角もなにもわからない。雲は再び月を隠して明かりなどなく、足元が見えない。
だから、つまずいた。
力が残っていない。
だから、転んだ。
「あ……!」
燈子は起き上がろうとするが、足ががくがくしてなかなか立ち上がれない。
「終わりか?」
くくく、と病狗が嗤笑する。
燈子は必死に這って進むが、開けた場所に出て愕然とした。
目の前には逃げ出したはずの小屋がある。
「戻ってきちゃった」
つまりは街に行きやすい道に来てしまったのだ。
立たなくちゃ。
立って、歩かなくちゃ。
そう思うのに、足が言うことを聞かない。
よろよろと立ち上がり、だけど再びぺたんと座り込む。
ダメ、あきらめちゃ。
歩くの。
燈子はぐっと奥歯をかみしめて立ち上がる。
そのころには自分の命がなくても、きっと多くの人を助けることになるから。
燈子は必死に歩く。方角もなにもわからない。雲は再び月を隠して明かりなどなく、足元が見えない。
だから、つまずいた。
力が残っていない。
だから、転んだ。
「あ……!」
燈子は起き上がろうとするが、足ががくがくしてなかなか立ち上がれない。
「終わりか?」
くくく、と病狗が嗤笑する。
燈子は必死に這って進むが、開けた場所に出て愕然とした。
目の前には逃げ出したはずの小屋がある。
「戻ってきちゃった」
つまりは街に行きやすい道に来てしまったのだ。
立たなくちゃ。
立って、歩かなくちゃ。
そう思うのに、足が言うことを聞かない。
よろよろと立ち上がり、だけど再びぺたんと座り込む。
ダメ、あきらめちゃ。
歩くの。
燈子はぐっと奥歯をかみしめて立ち上がる。



