今回の訪問も警備の兵に見られている。廉次が一緒なのも見られた。
また颯雅になにかを言われるだろうか。
いや、いちいち文句を言うため戻るほど暇ではないだろう。
研究所でなにをしているのか知らないが、忙しそうだし憔悴していた。
帰ったらスエからお説教をくらうかもしれないが、それですませてくれるスエは優しい。真世や麻子なら悪罵とともに打擲が伴うから。
記者とも別れて帰路についたときだった。
たたっと走り寄る気配に振り向くと、喜美がいた。
真世の腰ぎんちゃくがなにをしに、と燈子は警戒する。
「やっと追いついた。さっさと行くんじゃないわよ」
息を切らせて喜美が言う。
「なんの用?」
「真世様の御用よ。これ」
手紙を差し出され、燈子は受けとる。
「綾月様のお宅に届けてもいっつも突っ返されて迷惑。何度足を運んだと思ってるのよ。あんたの癖に断るなんて生意気!」
受け取りを拒否していたのはスエだ。喜美はスエにどんな態度をとっていたのかと申し訳なくなった。帰ったら謝らなくては。
「受け取ったんだからもういいでしょ。二度と綾月の家に来ないで」
燈子が言うと、喜美はふんと鼻を鳴らした。
「調子に乗ってんじゃないわよ、あんたなんかあやかしに食われればいいわ!」
面罵し、喜美は踵を返す。
燈子は不快さにこぶしを握り締めた。
あんなふうに言われる筋合いはないし、言い返したい。だが、今はそれどころではない。
すぐに封を切り、取り出して読む。
また颯雅になにかを言われるだろうか。
いや、いちいち文句を言うため戻るほど暇ではないだろう。
研究所でなにをしているのか知らないが、忙しそうだし憔悴していた。
帰ったらスエからお説教をくらうかもしれないが、それですませてくれるスエは優しい。真世や麻子なら悪罵とともに打擲が伴うから。
記者とも別れて帰路についたときだった。
たたっと走り寄る気配に振り向くと、喜美がいた。
真世の腰ぎんちゃくがなにをしに、と燈子は警戒する。
「やっと追いついた。さっさと行くんじゃないわよ」
息を切らせて喜美が言う。
「なんの用?」
「真世様の御用よ。これ」
手紙を差し出され、燈子は受けとる。
「綾月様のお宅に届けてもいっつも突っ返されて迷惑。何度足を運んだと思ってるのよ。あんたの癖に断るなんて生意気!」
受け取りを拒否していたのはスエだ。喜美はスエにどんな態度をとっていたのかと申し訳なくなった。帰ったら謝らなくては。
「受け取ったんだからもういいでしょ。二度と綾月の家に来ないで」
燈子が言うと、喜美はふんと鼻を鳴らした。
「調子に乗ってんじゃないわよ、あんたなんかあやかしに食われればいいわ!」
面罵し、喜美は踵を返す。
燈子は不快さにこぶしを握り締めた。
あんなふうに言われる筋合いはないし、言い返したい。だが、今はそれどころではない。
すぐに封を切り、取り出して読む。



