「俺は信用できないか?」
「信用……しています」
「なら話せ」
燈子は観念した。
婚約を渡せと言われていること、母との思い出の木を切ると言われていること。
それを聞いた颯雅は厭悪と赫怒を同時に見せた。銀の髪が逆立っていないのが不思議なくらいだ。
「あいつの性悪さは救いようがないな」
怒ってくれるのが嬉しいのに、なんだか申し訳ない。
いっそ自分の手で切ってしまえばよかっただろうか。あの人たちの手にかかるくらいなら。
「明日、一緒にあの家に行こう。木をこの家に移植させる」
「移植?」
箸を持つ燈子の手が思わず止まった。
「まずは木の無事を確保して、後日、職人に植え替えさせる。枯れる危険がゼロではないが、現状よりいいだろう」
植え替えるなんて考えたこともなかった。
「でも……お手間もお金もかかります」
「気にしなくていい」
見たことのない優しい笑みに、燈子の胸がきゅっと痛む。
「もっと早く言えばよかったものを」
「そんなの、私のわがままです」
「いいんだ」
彼の言葉に、燈子は首をかしげる。
「信用……しています」
「なら話せ」
燈子は観念した。
婚約を渡せと言われていること、母との思い出の木を切ると言われていること。
それを聞いた颯雅は厭悪と赫怒を同時に見せた。銀の髪が逆立っていないのが不思議なくらいだ。
「あいつの性悪さは救いようがないな」
怒ってくれるのが嬉しいのに、なんだか申し訳ない。
いっそ自分の手で切ってしまえばよかっただろうか。あの人たちの手にかかるくらいなら。
「明日、一緒にあの家に行こう。木をこの家に移植させる」
「移植?」
箸を持つ燈子の手が思わず止まった。
「まずは木の無事を確保して、後日、職人に植え替えさせる。枯れる危険がゼロではないが、現状よりいいだろう」
植え替えるなんて考えたこともなかった。
「でも……お手間もお金もかかります」
「気にしなくていい」
見たことのない優しい笑みに、燈子の胸がきゅっと痛む。
「もっと早く言えばよかったものを」
「そんなの、私のわがままです」
「いいんだ」
彼の言葉に、燈子は首をかしげる。



