婚約者は狼神!? 帝国の守護神の通訳として雇われた私、なぜか溺愛されてます!

 なんのためにお前を生かしていると思うんだ、と怒ると、婚約者がいるらしいと言い出した。
 しばらくして、颯雅は人の姿をとるようになり、婚約者が誰なのかもわかったという。

 確認のため、街であやかしの犬をけしかけた。
 人の姿でもそこそこ戦えるようだが、狼のときより劣る。戦う際には人の姿にさせておくといい。だが、どうやって。

 そんな都合よくいきはしない。やはり自分の妖力を蓄えるべきだ。
 だから人を襲っては食らった。

 婚約者の娘の家は士郎が調べてきた。
 どうやって食ってやろうか。
 手や足を噛みちぎり、自身が食われるさまを見せつけてやろうか。絶望に染まった悲鳴はなによりもの調味料になるだろう。

 よだれが垂れる口を、彼は長い舌でぺろりとなめた。