主役の君と脇役の夕暮れ

 いつもそうだった。

 全てを持っている人に、憧れていた。

 自分から話しかけなくても、自然と人を惹き付けるような力がある。一言話すだけで、その場の空気がパッと変わる。



何が違うのだろうか。



生まれたときから?それとも歩いてきた道?


目の前の輝く夕日を見て、より一層影が濃くなった気がした。


「…綺麗」


誰かが呟く声が聞こえる。

満更でもなさそうな顔をした夕日が、光を振り撒いていた。

こんな風に堂々と生きることができたらいいのに。


できない。


それはきっと”脇役”だからだ。


光から逃げるように、駅の雨避けの屋根の下に隠れる。

陰から夕日を見つめた。




変わりたい。




主役になりたい。