白紙は男の指先に合わせて喘ぎ声をあげ、身を捩らせる。
一見するとこれが偽物だとは思えない出来栄えだった。

見続けていると白紙の体が捻じ曲がるシーンがあったり、後ろの男の顔が急に別人になったりと明らかにおかしい部分は沢山ある。

けれど、この中の一部だけを切り取って見せられれば偽物かどうかわからない。
作り物の白紙の右脇付近には、大きなホクロもあった。
「うそ」

だいだらぼっちの顔が真っ青になり、両手で自分の口を覆った。
「こういうのが山ほど生成されてるの。親にも学校にも友達にも見られた」
白紙は動画を止めて下唇を噛みしめた。
悔しさと行き場のない怒りで顔が赤く染まっていく。