５０話(ゆと視点)

双子、双子、双子って確か、似てるんだよね。
ってことは、祈里に似ただれかがここにいるってことだよね……？
…………あの最初に一瞬見えた顔。
…………最初にいっていたあの言葉。
あの双子っていうのが

祈里と……湊だったらつじつまがあう……？

だったら、このゲーム上に湊はいる？
僕はそれを考えながら、塔へ向かって歩いた。
そして、最初にいっていた言葉をもう一回思い出していた。
『ルールは、それだけ。死んだら、一回まで生き返ります。それは選択で誰かのもとに飛ばされます。ただそれだけ。負けたら一生ここで過ごしてもらいます』
選択で誰かのもとに。
選択できるのは、ここにいる人たち……ってことだったら。
祈里も、湊も選択、できるってこと……なのかな。

なら、僕は。

おばあさんがいた、小屋まで戻ることにして走った。
これが正解なら……多分