「・・・さまっ、お嬢・・・、お嬢様っ」
侍女の翠の声で目が覚める。
「おはよう、翠」
「お嬢様、旦那様がお呼びです。支度をするので布団からでてください」
「えー、いや」
「何言ってるのですか、ほら早くこちらに来てくださいませ」
「・・・わかったわ」
布団から出ると、翠の目が一瞬輝く。
「今日は大人っぽくでも少し可愛さがあるように仕上げますね」
支度は三十分ほどで終わった。
「旦那様は執務室でお待ちになっています」
「分かったわ」
私の世話係の翠。
世話係と言われいるが、本当のことをいうとお目付け役だ。
彼女とはなんだかんだ十七年の付き合いだ。
そんな彼女は、私が五歳のころに世話係としてやってきた。
その時、彼女は十歳だった。
だからだろう。
翠を姉みたいだなと思うことがある。
執務室のドアをノックすることなく、バンと勢いよく開けた。
「お父様、なんようですか?」
その様子を見た父はため息をはき、ギロリとこちらを見てもう一度ため息をつく。
「お父様、いかなる時も感情を殺せと言っていませんでしたか?」
「お前のことになるとなぜこんなにも感情がむき出しになるのだろうな」
「本当に失礼ですね。で?何か用があったのでしょう?」
「ああ、実はな・・・」
この後になんといわれるのか、私はもう知っている。
「お前の嫁ぎ先が決まった」
なぜなら、私はこの言葉を聞くのが六回目だからだ。
侍女の翠の声で目が覚める。
「おはよう、翠」
「お嬢様、旦那様がお呼びです。支度をするので布団からでてください」
「えー、いや」
「何言ってるのですか、ほら早くこちらに来てくださいませ」
「・・・わかったわ」
布団から出ると、翠の目が一瞬輝く。
「今日は大人っぽくでも少し可愛さがあるように仕上げますね」
支度は三十分ほどで終わった。
「旦那様は執務室でお待ちになっています」
「分かったわ」
私の世話係の翠。
世話係と言われいるが、本当のことをいうとお目付け役だ。
彼女とはなんだかんだ十七年の付き合いだ。
そんな彼女は、私が五歳のころに世話係としてやってきた。
その時、彼女は十歳だった。
だからだろう。
翠を姉みたいだなと思うことがある。
執務室のドアをノックすることなく、バンと勢いよく開けた。
「お父様、なんようですか?」
その様子を見た父はため息をはき、ギロリとこちらを見てもう一度ため息をつく。
「お父様、いかなる時も感情を殺せと言っていませんでしたか?」
「お前のことになるとなぜこんなにも感情がむき出しになるのだろうな」
「本当に失礼ですね。で?何か用があったのでしょう?」
「ああ、実はな・・・」
この後になんといわれるのか、私はもう知っている。
「お前の嫁ぎ先が決まった」
なぜなら、私はこの言葉を聞くのが六回目だからだ。



