今回の参加メンバーはMIKEさんを除いて13人で、福水(ふくみ)ちゃん、マチルダさん、あいかさん、林野(はやしの)さん、ミライコさん、池さん、仁和希(にわき)さん、ナツさん、マキさん、多香奈(たかな)さん、りささん、ふみのさん、そしてわたしだった。
 神無月に神様が集まるように、わたしたちも全国から出雲に集合する。
 東海地方から九州地方まで居住地は様々で、年齢もバラバラだった。
 最年少は福水ちゃんの27歳だ。
 最高齢は知らない、本当に。

 今回、わたしの住んでいる場所からは交通の便があまりよくなかったこともあり、出雲へ行くルートが直前になっても定まらず、どうしようどうしようと迷っているうちにあっという間に2週間前になってしまい、慌てて様々なチケットを取ったらとんでもない金額を支払う結果になって、自分のミスに落ち込んだ。

 でもここは、MIKEさんの教えを実践する。

 まず、ミスに落ち込む自分をただそのまま受け入れるのだ。
 ああ、自分のミスで旅費が高くなったことを落ち込んでいるのねー、と。

 そして自分の心の状態をさらに掘り下げていく。
 わたしは何に落ち込んでいるんだろう?
 そうすると、旅費が高くなって大きなお金が出て行ってしまうことで、お金が減ることに不安を覚えている自分がいた。
 そうか、お金が減ることに不安になっている自分がいるのねー、とこれもそのままを受け入れる。
 落ち込んでいたり、不安になっている自分に同調せず、そんな自分とは距離を取りつつも、ただ眺める。
 ベンチに座って、行きかう人をぼーっと眺めるように。
 不思議なことに、ただ眺めるだけで、落ち込んだり不安になっていた自分は徐々に落ち着いてくるのだ。
 大きな音に驚いて泣き出した赤ちゃんが落ち着いて静かになっていくように。

 ここまで来たら後は仕上げだ。
 自分はどうしたいのか、どうなりたいのか?を心に問いかけ、出てきた答えのとおりに自分の未来を決める。
 わたしの場合は、お金が出て行くことで落ち込む自分を変えたい、という気持ちが出てきたので、こう決めた。

 お金を出すことを喜べる自分になる。

 よし、これでOK。
 すっきりした気持ちで飛行機の搭乗口に歩みを進めた。


 今回、予定された旅程は以下のようなものだった。

 一日目、昼に集合してランチを食べ、旅館にチェックイン。
 出雲大社を散策後に稲佐の浜で砂を取り、旅館で夕食を取る。
 その後、MIKEさんの部屋に集まって歓談する。
 二日目、出雲大社に早朝参拝し、旅館に戻って朝食を取った後、日御碕神社に参拝し、旅館をチェックアウト。
 その後、本格的に出雲大社を参拝し、北島國造館などを参拝して、ランチで出雲そばを食べて解散。

 この旅程は講座生の同期が計画してくれた。
 同期の中にパワースポット巡りを趣味にしているマチルダさんがいて、MIKEさんとの連絡役の池さんとで二人で幹事を引き受けてくれている。
 MIKEさんとの日程調整から参加人数を取りまとめて旅館への一斉予約、ランチのお店の予約まで、至れり尽くせりだ。
 わたしは神社にも詳しくなく、MIKEさんとも普段はあまりやり取りをしないので、幹事の二人には感謝してもしきれない。
 とにかく二人の足をひっぱらないように意識し続けてこの日を迎えた。