ここは、21××年の日本。
数十年前、ある1人の男が独裁政治を始めた。その男の名は、茨木 結斗(いばらき ゆいと)。彼は、退屈な日々の繰り返しに疲れた人々の心に上手く入り込むような演説をし、気付けば臨時で行われた国民投票でほとんどの票を1人で手にいれ、日本国憲法を廃止し、昔の日本にあったような身分制度を作った。
1番身分が高いのは、茨木家とその一族。2番目は、会社社長など一定以上の資産を持つ者。サラリーマンなどのいわゆる一般市民が3番目で、国民の多数を占める。そして、1番身分が低いのが工場や農場で働いている者と彼は定めた。最初は反対する者も多くいたが、片っ端から処刑され、やがていなくなった。
そして、日本は彼の独裁国家となったのだ。