女は軽く咳き込みながら薄く開いたカーテンを閉めた。適切に室温調節された部屋で、それでも窓辺にいた彼女は震えている。

 入力したメッセージを取り消して、「やだね。」と打ち込んだ。送信してふーと細い息を吐く。

 不本意な達成感が彼女の胸を締め付けた。