アロマの匂いが漂っている部屋の片隅で私は懐かしい思い出にふけっていた。

 どんな楽しい記憶にも必ず君がいて、

 どんな悲しい記憶にも君がいた。

 一生私に縛り付けてくるのは君の記憶で、

 君の記憶は積み重なっていった。

 別れた日の事はずっと覚えているのに、

 最後に君と笑い合った日の事が思い出せない。