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『ヨーロッパに恋して』
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第3回『リクヴィール(フランス)』
今回は、“フランスの最も美しい村”の一つに選ばれ、“アルザスのブドウ畑の真珠”と呼ばれる美しい村、リクヴィールをご紹介します。
人口1,200人ほどのブドウ畑に囲まれた小さな村で、中世の街並みが残る人気の高い観光地です。
コルマールの駅前から出るバスに乗って、40分ほどで到着します。
門をくぐると、花で囲まれた噴水が迎えてくれます。
メチャ可愛いので期待に胸を膨らませて、ワクワクしながら歩いていくと、お伽の国に迷い込んだような可愛いお店が次々に目の前に現れます。
ハートマークをあしらった可愛い店飾に目を奪われましたが、住まいの窓飾りにもハートマークがあるのを見つけ、思わず目がハートマークになってしまいました。
しばらく歩くと、反対側の門の役割をしている時計台が見えてきました。
「ドルダー門」です。
1291年に建立された見張り塔で、高さは25メートルもあります。
今から720年以上前に建てられたとはとても思えず、当時の建築技術を考えると、どれほど困難な仕事だったかと、苦労が偲ばれました。
その門を潜り抜けて城壁の外に出ると、花で飾られた“ワインの樽と台車”が迎えてくれました。さすがにアルザス・ワイン街道の人気観光地だけあって、その演出は見事という他ありません。
城壁に沿って村の外側を歩くと、一面にブドウ畑が広がっています。
そこをゆっくり歩いていくと、木で作られた看板が見えました。
「グラン・クリュ(Grans Crus)」と書かれてあります。
そうでした。
私は特級ブドウ畑と呼ばれるところを歩いていたのです。
思わず芳香なワインの香りが漂ってきそうでした。
因みに、ブドウ畑の格付けは地方によって色々あるようですが、例えば、有名なワイン産地、ブルゴーニュ地方では下記の格付け順になっているようです。
・グラン・クリュ…最上級の特級畑
・プルミエ・クリュ…1級畑
・村名AOC
・地区名AOC
・地方名AOC
AOCとは「原産地統制名称ワイン」のことで、ブドウの産地毎に使用できる品種まで細かく定められており、どの格付けを得るかによって、その価値が大きく変わると言われています。
ですので、ブドウ栽培者は誰もが、より上位の格付けを目指して知恵を絞り、汗をかいているのです。
話をリクヴィールに戻します。
ブドウ畑をぐるっと回って村の正面に帰ってくると、豪華な花が出迎えてくれました。
そこでお腹が鳴りました。
もう待ちきれないと催促されたので、安くておいしいWinstub(郷土料理を出すリーズナブルなワインバー)を探してもう一度通りを歩きました。
見つけました。
青い壁の横にアーチがあり、その中のオープンスペースにテーブルが並べられ、パラソルの花が咲いていました。
一目見て気に入ったので、地元のスパークリングワイン「クレマン・ダルザス」と共においしい郷土料理をいただきました。
その後、またぶらぶらと通りを歩いていたのですが、空が暗くなってきたと思ったら突然雨が降ってきて、逃げ込むようにカフェに入って雨宿りをしました。同じようなお客さんが多くて店の人はてんてこ舞いのようでしたが、それでも笑顔を絶やさず、ビールを注文した時にも丁寧に対応してくれました。ですので、運ばれてきた時に「ありがとう」と日本語で言ったところ、「どういたしまして」と日本語で返してくれました。その発音がとてもきれいだったので「素晴らしい」と日本語で言うと、彼女は満面の笑みを浮かべてくれました。
話はそれますが、コルマールでも同じ経験をしました。朝早く旧市街で写真を撮っていたところ、撮り終えるまで立ち止まって待っていてくれた女性がいたので「ありがとう」と日本語で言うと、同じように「どういたしまして」と日本語で返してくれたのです。その時も「素晴らしい!」と言ったのですが、すると、「少しだけ」と、とてもチャーミングな笑みと共にきれいな日本語を返してくれたのです。
「ありがとう」「こんにちは」「さようなら」という日本語はヨーロッパでも定着していますが、今回は「どういたしまして」もよく聞きました。日本へ行ったことがあったり、日本の文化に関心を持つ人が増えているせいか、片言の日本語を話す人が増えているのかもしれません。そのことに気づいたので、私も積極的に日本語で話すようにしました。これからもヨーロッパの人たちと日本語の会話を楽しみたいと思っています。
話を戻します。
帰る時間になったのでバス停で待っていると、バスの運転手さんが笑顔で手を振ってくれました。なんと、昨日リボーヴィレに行った時の運転手さんでした。私たちのことを覚えていてくれたのです。
乗り込む時に「こんにちは」と日本語で言うと、「良い一日を!」と日本語で返されたのでびっくりしました。思わず手を差し出すと、優しく握ってくれました。
それだけでなく、降りる時には「さよなら」と日本語で言いながら手を振ってくれました。
とても感激したので、バスが見えなくなるまで手を振り続けました。
花咲く美しい村と笑顔が素敵な優しい人たち。
安くておいしいワインと美味しい郷土料理。
今日も本当に幸せな時間を過ごすことができました。
リクヴィール、ありがとう。
『ヨーロッパに恋して』
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第3回『リクヴィール(フランス)』
今回は、“フランスの最も美しい村”の一つに選ばれ、“アルザスのブドウ畑の真珠”と呼ばれる美しい村、リクヴィールをご紹介します。
人口1,200人ほどのブドウ畑に囲まれた小さな村で、中世の街並みが残る人気の高い観光地です。
コルマールの駅前から出るバスに乗って、40分ほどで到着します。
門をくぐると、花で囲まれた噴水が迎えてくれます。
メチャ可愛いので期待に胸を膨らませて、ワクワクしながら歩いていくと、お伽の国に迷い込んだような可愛いお店が次々に目の前に現れます。
ハートマークをあしらった可愛い店飾に目を奪われましたが、住まいの窓飾りにもハートマークがあるのを見つけ、思わず目がハートマークになってしまいました。
しばらく歩くと、反対側の門の役割をしている時計台が見えてきました。
「ドルダー門」です。
1291年に建立された見張り塔で、高さは25メートルもあります。
今から720年以上前に建てられたとはとても思えず、当時の建築技術を考えると、どれほど困難な仕事だったかと、苦労が偲ばれました。
その門を潜り抜けて城壁の外に出ると、花で飾られた“ワインの樽と台車”が迎えてくれました。さすがにアルザス・ワイン街道の人気観光地だけあって、その演出は見事という他ありません。
城壁に沿って村の外側を歩くと、一面にブドウ畑が広がっています。
そこをゆっくり歩いていくと、木で作られた看板が見えました。
「グラン・クリュ(Grans Crus)」と書かれてあります。
そうでした。
私は特級ブドウ畑と呼ばれるところを歩いていたのです。
思わず芳香なワインの香りが漂ってきそうでした。
因みに、ブドウ畑の格付けは地方によって色々あるようですが、例えば、有名なワイン産地、ブルゴーニュ地方では下記の格付け順になっているようです。
・グラン・クリュ…最上級の特級畑
・プルミエ・クリュ…1級畑
・村名AOC
・地区名AOC
・地方名AOC
AOCとは「原産地統制名称ワイン」のことで、ブドウの産地毎に使用できる品種まで細かく定められており、どの格付けを得るかによって、その価値が大きく変わると言われています。
ですので、ブドウ栽培者は誰もが、より上位の格付けを目指して知恵を絞り、汗をかいているのです。
話をリクヴィールに戻します。
ブドウ畑をぐるっと回って村の正面に帰ってくると、豪華な花が出迎えてくれました。
そこでお腹が鳴りました。
もう待ちきれないと催促されたので、安くておいしいWinstub(郷土料理を出すリーズナブルなワインバー)を探してもう一度通りを歩きました。
見つけました。
青い壁の横にアーチがあり、その中のオープンスペースにテーブルが並べられ、パラソルの花が咲いていました。
一目見て気に入ったので、地元のスパークリングワイン「クレマン・ダルザス」と共においしい郷土料理をいただきました。
その後、またぶらぶらと通りを歩いていたのですが、空が暗くなってきたと思ったら突然雨が降ってきて、逃げ込むようにカフェに入って雨宿りをしました。同じようなお客さんが多くて店の人はてんてこ舞いのようでしたが、それでも笑顔を絶やさず、ビールを注文した時にも丁寧に対応してくれました。ですので、運ばれてきた時に「ありがとう」と日本語で言ったところ、「どういたしまして」と日本語で返してくれました。その発音がとてもきれいだったので「素晴らしい」と日本語で言うと、彼女は満面の笑みを浮かべてくれました。
話はそれますが、コルマールでも同じ経験をしました。朝早く旧市街で写真を撮っていたところ、撮り終えるまで立ち止まって待っていてくれた女性がいたので「ありがとう」と日本語で言うと、同じように「どういたしまして」と日本語で返してくれたのです。その時も「素晴らしい!」と言ったのですが、すると、「少しだけ」と、とてもチャーミングな笑みと共にきれいな日本語を返してくれたのです。
「ありがとう」「こんにちは」「さようなら」という日本語はヨーロッパでも定着していますが、今回は「どういたしまして」もよく聞きました。日本へ行ったことがあったり、日本の文化に関心を持つ人が増えているせいか、片言の日本語を話す人が増えているのかもしれません。そのことに気づいたので、私も積極的に日本語で話すようにしました。これからもヨーロッパの人たちと日本語の会話を楽しみたいと思っています。
話を戻します。
帰る時間になったのでバス停で待っていると、バスの運転手さんが笑顔で手を振ってくれました。なんと、昨日リボーヴィレに行った時の運転手さんでした。私たちのことを覚えていてくれたのです。
乗り込む時に「こんにちは」と日本語で言うと、「良い一日を!」と日本語で返されたのでびっくりしました。思わず手を差し出すと、優しく握ってくれました。
それだけでなく、降りる時には「さよなら」と日本語で言いながら手を振ってくれました。
とても感激したので、バスが見えなくなるまで手を振り続けました。
花咲く美しい村と笑顔が素敵な優しい人たち。
安くておいしいワインと美味しい郷土料理。
今日も本当に幸せな時間を過ごすことができました。
リクヴィール、ありがとう。